の続きです。
桐生天満宮には胴羽目の他にも 関口文治郎の素晴らしい彫り物がありました。

社殿は御本殿と拝殿を幣殿で繋いだ権現造りで 幣殿にも沢山の彫り物があります。

花頭窓の上(これは欄間で良いのでしょうか?)には松に鷹 その上の琵琶板には鳳凰 さらにその上の支輪には菊水の彫り物があります。

雛鳥と親鷹。

花頭窓には龍があしらってあります。こういうもんだ と言われればそうなのでしょうが 龍がソッポを向いているのは気になります。

窓の下には天満宮らしく 牛。

でもこの牛 羊みたいな顔です。

縁下には牡丹に猫がありました。

霊猫などの類ではなく 普通の猫です。

御本殿。

階の下は葡萄に栗鼠。この栗鼠 尾が何本もありますが 霊獣の類でしょうか。お初にお目に掛かります。

と 思いましたが 熊ヶ谷の妻沼聖天堂の階下の栗鼠↓も多尾でした。聖天堂にも関口文治郎が弟子の立場で参加していたと言われている様なので あちらも文治郎なのか あちらの影響を受けたのか という所でしょうか。栗鼠の造形自体はかなり違います。

四隅持送りは鳩でしょうか?鳥は難しいですね。

腰羽目は元々二枚有った様な感じですが 欠損してしまったか元々無いのか一枚だけ。琴棋書画の書でしょうか。

背面に廻ります。

四隅以外の持送りは麒麟です。

腰羽目は三枚あり 左は唐子の鬼ごっこ「ことろことろの遊び」というそうです。

まるで身体検査を受けているみたい。「ノーノー ワタシ 危険なモノ 持ってナイね」

5月のドイツ出張の帰りに香港で飛行機を乗り換えましたが 保安検査が物凄く厳重で キ⚪︎タマやケツの割れ目までまさぐられる感じでした。もう二度と香港へは行きたくありません。
真ん中は唐子の花車曳き。

右は唐子の獅子舞です。

あかんベーしてます。妻沼晴天堂にも獅子舞の背であかんベーしてる唐子がいました。

腰羽目の下は火除けの犀。

背面も唐破風がついた立派な屋根で 彫刻が満載です。

組物間の琵琶板。鶏と…この開き切った蓮の花みたいな花は何でしょう?

粟穂に鶉。寺社彫刻廻りを始めた頃は これがあれば立川流だと思い込んでました。

左面です。

こちらも腰羽目は一枚で 双六に興じる人達。

妻飾りも凄い事になってます。

海老虹梁上には鳳凰。これも妻沼聖天堂に似た感じですね。

木階横の麒麟。こちらは巻き毛タイプ。

幣殿は右面と同じ構成になっています。縁下組物間の琵琶板は欠損でしょう。

全体的に妻沼聖天堂と似た構成になっている様です。
見応えがあって炎天下に長時間いましたが 境内社もすごいのがあって 非常に疲れました。
刺青師・龍元
081-02(2023.08.12)
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