令和五年七月中旬 群馬県桐生市の機神神社に参拝しました。
寛政四年(1793)造営
明治四一年(1908)天神町菅原神社より移築
令和五年(2023)六月 重要文化財附指定
御祭神 栲機千千姫命
立派な御本殿が鎮座しています。
向拝の龍です。
木階下の蹴込み板には兎。
浜床下は唐子遊びです。
脇障子は鷹でしょうか。
彫刻満載の御本殿をグロテスクと感じる人がいる様ですが
この角度で見ると まあ分からないでもない様な。。。
壁から龍の頭がニョキニョキ生えていて
エイリアンの映画を思い出します。
右側に廻ります。
ニョキニョキ突き出ている様に見える 龍の頭と獏の頭。
胴羽目は琴を弾く女性と唐子です。
他の胴羽目との兼ね合いから考えて これは弁財天だと思います。
着物の柄が非常に細密に描かれています。
囲碁を嗜む唐子達。頬杖をつく真剣な眼差しの唐子が印象的です。
腰羽目は唐子遊びです。
背面に廻ります。
胴羽目は 大きな袋を持っている人物と唐子。
打ち出の小槌を持ってないですが 唐子の奥に米俵があるので大黒天だと思います。
二百年以上前の古い彫刻です。
彩色を修繕したのではないとすれば ずっと覆屋の中にあったのかなと思います
こちらの腰羽目も唐子遊びです。
その下は波上を走る馬。炎があるのでこれは海馬でしょう。今まで散々珍だ珍だと言って来ましたが 案外そこら中にあります。
左面です。
こちらの胴羽目は書をする人物と唐子。
左端の唐子が 鯛の様な魚を担いているので これは恵比寿さんでしょう。
左右で琴棋書画なのだと思います。
四芸と言いますが 書と画の区別がちょっと曖昧で 書画で一つの項目になっている事もある様です。
腰羽目です。
これくらいの寂れ具合が好きです。
刺青師・龍元
082(2023.08.17)
コメント
onijiiです。
寂れ具合が堪りませんねえ。
劣化しているというよりは、
年季が入っていると言う方が
適切のような気がします。
江戸時代の貴重な文化財が、
大事に守られていることに
感謝したいと思います。
Onijiiさん こんにちは
年季が入っているという言い方は良いですね。きっと大事に屋内で守られて来たのでしょう。往時は妻沼聖天堂の様に煌びやかだったのでしょうね。でも、これ位の寂れ具合の方が重みがあって良いですね。