鬼面と仙人と霊獣 [三嶋神社] 山梨県

三島神社 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

刺青師・ 龍元をフォローする

令和三年十一月中旬、山梨県甲州市の三島神社に参拝しました

三島神社参道階段

まだ4時過ぎですが、冬場は日暮れが早いです

三島神社鳥居

小さめの拝殿です

三島神社拝殿

元禄十六年(1703)移御
文政年間(1818-31)土橋文蔵により本殿造替 程度は不明
御祭神 大山祇命おおやまつみのみこと  

三島神社
三島神社

立派な御本殿です

三島神社御本殿

御本殿右面。暗いので荒い画像になってしまいました

三島神社御本殿

胴羽目は唐獅子牡丹 案内板によると山を護るそうです

唐獅子牡丹

背面です

三島神社御本殿

滝と唐獅子 案内板によれば、水を護ります

唐獅子牡丹

左面。こちらは西向きなので少し明るいです

三島神社御本殿

洞穴の中の唐獅子 案内板には生活を護るとあります

唐獅子牡丹

唐破風下には鳳凰がありました

鳳凰

水引虹梁上には人物と龍

伐闍羅弗多羅尊者 (ばじやらほつたらそんじや)

手には錫杖しゃくじょうを持っています

伐闍羅弗多羅尊者 (ばじやらほつたらそんじや)

龍といるので十六羅漢の一人、伐闍羅弗多羅尊者ばじやらほつたらそんじゃだと思います

伐闍羅弗多羅尊者 (ばじやらほつたらそんじや)

兎ノ毛通しには応龍 破風にまで非常に細かい地紋彫りが施されています

応龍

扉が奥まっていて、内側の壁にはがありました お寺と同じ様にここを外陣と呼ぶらしいです

獏 龍

扉には竹林の鶴

竹林の鶴

扉両脇の小板には登り降りの 外陣右側内壁にはやはり獏です その下にはカニ

龍 獏

左側脇障子は蝦蟇仙人の劉海蟾りゅうかいせん

蝦蟇仙人 劉海蟾

何とも言えない味のあるお顔です

蝦蟇仙人 劉海蟾

左が蝦蟇仙人なので、右側脇障子は杖仙人の李鉄拐りてっかいだと思います

李鉄拐

随分とシャクレ顔 物想いに沈んでいるのでしょうか

鉄拐先生

立派な屋根です

三島神社御本殿

屋根の上には鬼面がありました 右面

鬼面

前面

鬼面
鬼面

左面

鬼面

案内板には「土橋文蔵が造り替えたが、どの程度かは不明」となっていました 同じく土橋文蔵が建て替えた初鹿野諏訪神社と同じ様に、メチャクチャ細かい地紋彫りが躯体にまで施されているので、かなりの程度で文蔵が建て替えたんじゃないかな〜と想像します

彫師が誰なのかは分かりませんが、鬼面は両社で同じ人みたいな感じです 胴羽目は違う人かな〜

なんて素人が色々考えますが、まるっきりアテになりません

刺青師・龍元

157(2021.12.15)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    唐獅子の筋肉が凄いですね!
    人物や鬼面の顔が印象的!!
    あえてこの顔にしたのでしょうね。(笑)

タイトルとURLをコピーしました