日本伝統刺青 4 阿形と吽形

刺青図柄解説
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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去年の夏あたりから Traditional Japanese Tattoo Association 日本語で言えば「日本伝統刺青協会」というのを作って、アムステルダムの二代目・建尚さんと一緒に、日本と刺青についてインスタグラムなどのSNSで海外に発信しています。


今回は阿形と吽形について。文と写真撮影は私、刺青師・龍元です。

阿形と吽形

神社仏閣などでしばしば一対の獅子を目にするが、これらの獅子は一つは口を開けていて、もう一つは口を閉じている。これは獅子に限った事ではなく、金剛力士や龍、虎など様々なものが、口を開けているものと閉じているもので一対になっている。

これは元々は陰陽道(道教の陰陽五行説を基礎に神道と仏教が習合したもの)から来ていると言われる。

口を開けているのは阿形と呼ばれて「始まり」を表し、閉じているのは吽形、「終わり」を意味する。

口を開けた龍を体の片側に入れたなら、反対側には口を閉じた龍を入れなければならない。これは日本の刺青・和彫りの伝統的な作法(さくほう)の一つである。

文と写真 刺青師・龍元

(正確な翻訳ではありません)

鳳凰

阿吽に限らず、「左右で一対にする」という思想は日本人からすれば当然すぎる位に染み付いた自然な事ですが、海外では必ずしも当然ではない国や文化も多く、説明するのに結構苦労します。

刺青師・龍元

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