令和六年四月中旬 埼玉県所沢市の東光寺境内社の金毘羅宮に参拝しました。
拝殿にはお坊さんが二人 こちらを向いて座っていたので 彫刻撮影の許可を貰いましたが お坊さん達を真正面から撮影するのは気まずかったので 拝殿の写真はありません。
脇障子は猛禽 胴羽目は二十四孝の郭巨です。
郭巨は極貧に喘いでいた。
年老いた母を養う為に 口減らしに我が子を埋めようとした。 選択肢は無かった。
子供を埋めるための穴を掘った。 金塊が出て来た。
郭巨は 孝行心に感じた天が 我に与えた物である と 勝手な解釈をした。
未遂とはいえ 殺人計画に着手した上に 遺失物横領の罪を重ね 以降 一家は幸せに暮らせたのだろうか。
「僕を。。。埋めようとしたんだよね。。。」
背面胴羽目は 史記から 韓信の股くぐり。
若い韓信は 貧乏で品行も悪かったために職に就けず 遊侠無頼の生活に終始していた。
「てめえはデカいなりして いつも剣を帯びているくせに 本当はヘタレだろ。その剣で俺を刺してみな。できないならば俺の股をくぐれ」
「。。。」
街のチンピラに挑発された韓信は 無言で股を潜った。
「マジかよ!」
「くぐったぜ」
「そんな臆病者だとは思わなかったよ」
「こいつは正真正銘のヘタレだな」 周囲の者は韓信を大いに笑った。
「恥は一時 志は一生 ここでこいつを切り殺しても何の得もならない」
韓信は 後に張良・蕭何と共に漢の三傑の一人に数えられるまでになる。
腰羽目は猛禽です。
胴羽目は 二十四孝から 唐夫人。
歯が全て抜けて食事を摂ることができなくなった姑に 唐夫人は自分の乳を与えた。
顔を背け 恥辱に耐える 唐夫人。
「ねえ それ 僕んじゃないの?」
「坊や ごめんね。。。こらえてね。。。本当に ごめんね。。。」
なんて 余計な事に夢中になってしまって 銘らしき物があった事に気付きませんでした。
入間○石
○○ 源高士/志
彫○
と いう感じでしょうか。
〜追記(2024.05.13)Onijii さんに 彫工は甲田了作源高寿かも とコメントをいただきました。追記終わり〜
表情が生々しい彫り物でした。
刺青師・龍元
046(2024.05.11)
コメント
onijiiです。
セリフがぴったりハマってますねえ。
思わず口元が緩んでしまいました。(笑)
素晴らしい彫刻ですね。
機会があれば参拝しようと思います。
彫工は甲田了作源高寿かも?
onijiiさん こんにちは
やっぱり人物彫刻は良いですね。ドラマがありますね(私の脳内妄想)。
動物や霊獣はしゃべらないので妄想が膨らみません。
彫工は甲田了作源高寿ですか。さすが onijiiさん詳しいですね。ありがとうございます。