日本伝統刺青 2 唐獅子

唐獅子牡丹 刺青図柄解説
唐獅子牡丹
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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去年の夏あたりから「日本伝統刺青協会」というのを作って、彫師仲間の二代目・建尚さんと運営しています。主な活動は、海外向けにインスタグラムやフェイスブックで日本の伝統刺青について発信する事です。

海外向けなので英語です。下手くそな英語だけど、鈴衛門や親友のダグラスにチェックして貰ったので、誤解はされないだろうと思います。

唐獅子について

第二弾は唐獅子について。唐獅子については以前 刺青図柄の意味 唐獅子 で書きましたが、海外の人にも解る様に、より噛み砕いた説明をしてみました。

唐獅子

文字通りには中国のライオン。別名狛犬。狛犬にはかつて角があったが、今では両者は混ざり合い、違いはない。そして元々は同じくメソポタミアから伝わったライオンである。

口を開けたものと閉じたもので対になっているものを、しばしば神社仏閣などで見かける。

唐獅子に合わせられる花は牡丹のみ。桜や紅葉、菊は不可。

唐獅子は百獣の王、強い男を象徴している。牡丹は百花の王、美を象徴する。唐獅子牡丹で男の中の男。

裏切り者という意味の”獅子身中の虫”と呼ばれる虫が体の中にいて、獅子を滅ぼしてしまう。獅子は牡丹の下で眠る。なぜなら牡丹の朝露でその虫を退治する事ができるから。

画と写真と文 刺青師・龍元

(正確な翻訳ではありません)


近年、日本伝統刺青が世界的に注目される中で、日本の文化を知らない、または間違って伝えられてしまっているために、ヘンテコリンな刺青を見る事が非常に良くあります。

知らない人からすれば、格好よければ、綺麗に見えればそれで良いのでしょうが、やっぱりそれでは伝統刺青ではないんですよね。

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日本伝統刺青協会

刺青師・龍元

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