ただ一言 圧巻です [鹿島神社] 茨城県

神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年新年寺社巡りもいよいよここで最後。茨城県龍ヶ崎市の鹿島神社に参拝しました。

実はここには去年も訪れたのですが、写真がなぜかボロボロ、まともに写っていなかったので再訪しました。社殿と案内板は去年の秋のものです。

覆屋一体型の社殿。

由緒

天正三年(1575)創立
明治二年(1869)再建
御祭神 武甕槌命(たけみかずちのみこと)
彫師 後藤家一派
南向き

案内板によると彫り物は後藤家一派の作とあります。後藤縫之助の流れでしょうか。縫之助はここら辺には多いみたいですからね。「後藤久米五郎作之彫工時三郎なるものがある」とも書いてあります。どこで切るのかな。後藤久米五郎?彫工の時三郎?

本殿向拝

ただ一言。圧巻です。

扉には高砂の尉と媼。

向拝柱の も素晴らしいです。

宝珠柱にも がありました。これは珍です。

左側の向拝柱。

胴羽目

胴羽目は 源頼光 でまとめられていました。

西面胴羽目。山姥の息子の 金太郎 を見初めた 頼光 がスカウトに来た所。金太郎 はクマを片手で軽々と持ち上げています。

背面。頼光一行が山伏に扮して酒呑童子征伐の旅をしている途中、鬼どもに拐われて洗濯をさせられている女性に出会い、情報収集をしている所。これは山伏が6人いるので 頼光 と頼光四天王に加えて藤原保昌が入っているバージョンですね。

東面。頼光一行が酒呑童子一味と飲めや歌えの飲み会を催しているところです。こちらも6人います。

脇障子

脇障子はここら辺に良くある斜めについた大きめのタイプ。胴羽目に勝るとも劣らない迫力の彫り物がありました。西側は 須佐之男命の大蛇退治

西側は 加藤清正の虎退治

向拝ももの凄かったですが、胴羽目・脇障子も渋い選択でしたね。ただ、須佐之男命 だけ日本神話なので、ナゼこの一点だけ?という感じでしたが、どの画題も刺青で人気の図柄でハッチリ私のストライクゾーンなので良しとします。

今回も西陽が入ってしまって、あまり写真の出来が良くなかったので、また訪れたいと思います。

刺青師・龍元

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コメント

  1. AffiliateL より:

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