モダンな狛犬 [辛科神社] 群馬県

向拝の龍 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年六月吉日、群馬県高崎市の辛科からしな神社に参拝しました。

辛科神社鳥居

隋神門

辛科神社隋神門

隋神門には狛犬がいました。

狛犬

普段は狛犬は撮らないのですが、ここのはすごく個性的でした。左右とも阿形です。

狛犬

御由緒

大宝年間(701−703)創建
寛文元年(1661)現本殿再建
享保十五年(1730)現拝殿建立
寛政九年(1797)隋神門建立
御祭神 須佐之男命すさのおのみこと

辛科神社案内板

拝殿

辛科神社拝殿

向拝には龍の彫り物。その下にいつもの人の千社札。

向拝の龍

龍の裏には「池山正春之作」の銘がありました。調べると、大正から昭和にかけて活躍した彫師で、高崎の和田町・九蔵町の山車などに作品を残しています。なので、この人はこの龍だけなのでしょう。

彫師 池山正春

御本殿

御本殿には廻り縁は無く、脇障子もありませんでした。

辛科神社御本殿

左面胴羽目は呑んでも呑んでも酔わない不思議な妖怪「猩々しょうじょう

猩々

背面胴羽目は「二見ヶ浦」?まあ多分、夫婦岩である事は間違いないと思います。

二見ヶ浦

右面は「鶏」

鶏

案内板によると御本殿は約360年前の再建なので、その時の彫り物なのかな。やっぱり画題の選択や構図の取り方が、まだまだ洗練されていない時代の作品の様な気がします。素人の意見です。

刺青師・龍元

144(2020.07.07)

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