六六変じて九九鱗となす [龍門山 石雲院] 静岡県

化け鯉 神社仏閣
プロフィール

彫師歴三十余年。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和八年四月下旬 静岡県牧之原市の石雲院に参詣しました。

石雲院惣門

山門です。天保十五年(1844)再建。総ケヤキで楼門造りの八脚門です。

石雲院山門

梁の上には龍がいました。

石雲院山門

石雲院山門の龍

緻密な彫りです。

石雲院山門の龍

非常に恐い顔。

石雲院山門の龍

今まで見て来た中で1、2を争う極悪な龍だと思います。

石雲院山門の龍

裏側。

石雲院山門の龍

康正元年(1455)創建 治承三年(1179)説あり
天保一四年(1843)現本堂再建
宗派 曹洞宗
山号 龍門山
御本尊 釈迦如来

石雲院御本堂

向拝兎ノ毛通しには化け鯉が二匹。

化け鯉

これは既にヒレが翼になっていていますが 脚が未だ生えていない様なので 私の分類では化け鯉後期型。

化け鯉

遠路はるばるやって来た私のお目当てはこちらにあります。

石雲院御本堂

玄関の左袖にある「登龍門」の彫り物です。

正面扉脇

鯉が滝を登り 今まさに龍に成らんとしている所。

化け鯉

非常に緻密な彫り物で 鱗の形が独特です。

牧之原市のサイトによると 幅105.0cm・高さ143.0cm。

化け鯉

化け鯉一匹がこの大きさの板に彫られているのは初めて見ました。

化け鯉

落款印が彫られていました。「立川庵」「雲曲」と彫られている様です。

立川庵雲曲

扉には猛禽の彫り物。こちらにも刻印らしき物がありますが この時は気付かなかったので 鮮明な写真はありません。

猛禽

右側も猛禽。刻印あり。

猛禽

右袖も「登龍門」です。

正面扉脇

非常に写実的な鯉です。

鯉の滝登り

頭には角が生えて来ています。

鯉の滝登り

牧之原市のサイトによると「顕斎図 立川庵彫□」の銘。下絵は郷土の画人平井顕斎で彫刻は立川流の一門と思われる との事。

顕斎図 立川庵彫□

「□」は多分「雲曲」の落款印でしょう。

龍門山という山号に因んで製作されたと言われる 登龍門の彫り物。懸魚の化け鯉や山門の龍と共に素晴らしい彫り物でした。

刺青師・龍元

040(2026.08.04)

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