令和六年 新年寺社彫刻巡礼の旅 第十三社目 千葉県多古町の春日神社に参拝しました。
寛永元年(1624)創立
御祭神 春日神
御本殿覆屋がありました。鑑賞には全く問題無し。
中には立派な御本殿が鎮座していました。
向拝中備は子引き龍です。
目は象嵌になっていて これが外れてしまうと たまに見掛ける眼窩の窪んだ 少し怖い彫り物になるのだと思います。
。。。と今の今まで思い込んでいましたが ひょっとすると これは色を塗ってあるだけかも知れません。
扉脇にも龍の彫り物。
トゲの代わりに 毛が生えているタイプ。随分と出目です。
扉脇の龍。
人の鼻みたいです。
見たところ 大きな損傷も無く 非常に良い状態が保たれている様です。
上部の組物も立派です。
大虹梁の上に鎮座する力神さま。
見た感じ まだ若くて溌剌としています。
胴羽目は鹿に紅葉。
非常に洗練された構図と熟練のノミ捌きから推して さぞ名のある工匠の作だと思われます。
ここも 脇障子が斜めについています。
滝に打たれる獅子。
腰組間には亀です。
背面です。
胴羽目は鹿に紅葉。
左面。
こちらの力神さまも 若くて凛々しいです。
目や装飾品に 微かに彩色の跡が見られます。
鹿に紅葉。
脇障子は獅子の子落とし。
デフォルメし過ぎず かと言ってリアルでもない この牡丹の造形は非常に印象的です。
扉には唐獅子が彫られています。
愛嬌を振り撒く仔犬の様です。
こんな所から登って行きました。
春日神社だからなのでしょうが 胴羽目が三面とも鹿に紅葉なのは少し残念な気がしました。この洗練されたセンスと熟練の技で人物を彫ったら どんなだったろうか と思います。
刺青師・龍元
013(2024.02.14)
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