刺青図柄の意味 金太郎 坂田金時

坂田金時の土蜘蛛退治 武者絵
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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金太郎

皆さん金太郎って知ってますよね。刺青では金太郎の抱き鯉や、蛇退治なんかの図柄が人気で、怪童丸とも言います。でも、金太郎の物語自体はあまり知らないんじゃないでしょうか?

auの金ちゃん浦ちゃん桃ちゃんのシリーズ では、

金ちゃん「オレが何やったかサ、言ってみ? 」
浦ちゃん「エ、何かやんだっけ?」
金ちゃん「ですよね〜‼︎」

なんて下りがありましたね。 

桃ちゃん「金ちゃんだってクマと相撲したりさ〜」
浦ちゃん「クマに勝つってすごいよ!」
金ちゃん「クマ、すぐ手つくから。誰でも勝てるから。。。」

私も子供の頃に絵本を読んだ記憶は有りますが、本当の事を言うとこの業界に入るまではよく知りませんでしたね。まとめるとこんな感じですか。

坂田金時

坂田金時 (坂田公時)
平安時代中期
幼名: 金太郎・怪童丸

生まれ

出生について、山姥と雷神の間に生まれたとするもの、山姥が赤龍と交わった夢を見て孕んだとするもの、八重桐と坂田蔵人の間の子とするものなど、各地に様々な伝承があります。静岡県小山町のサイトには生没年まで載っていますが、実在の人物ではありません。


足柄山の山中で熊などの動物を友として育ち、子供の頃から怪力だったと伝えられます。

金太郎
大蛇を退治する金太郎

「金時一代記」では、外で気持ち良く遊んでいた時に 急に雨が降り出して雷鳴が轟いたので、ムカついて雷神を捕まえて折檻する という場面が描かれるほど、凄まじく気合いの入った不良少年だった様です。

のちに足柄峠で 源頼光 に出会い家来となり、京に上り名を坂田金時と改め、渡辺綱・卜部季武・碓井貞光らと共に頼光四天王の一人と称されます。

金太郎
源頼光に見初められる金太郎 茨城県龍ケ崎市鹿島神社の胴羽目彫刻

もし源頼光に出会って更生できていなかったら、酒呑童子茨城童子の様に魔道に堕ちていたかも知れません。

成人してからの説話は、頼光と四天王の「大江山の鬼退治」や「土蜘蛛退治」などの伝説が有名です。

土蜘蛛退治

金時の主人である 源頼光 は病に苦しんでいた。

ある時、頼光 の枕元に怪しい影がやって来た(侍女が薬を持って来たとする説話もある)。頼光 がとっさに膝丸を抜いて切りつけると怪しい影は姿を消した。

頼光四天王が跡を追うと、洞窟の中に大きな土蜘蛛(山蜘蛛)が潜んでいた。

坂田金時
土蜘蛛を退治する頼光四天王の一人 坂田金時

これを捕え鉄串に刺して川原に晒すと、頼光の病気はその後すぐに回復した。

土蜘蛛を討った膝丸はそれ以来「蜘蛛切り」と呼ばれた。

刺青師・龍元

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