飯田仙之助と伝えられる [箭弓稲荷神社 其の一] 埼玉県

神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

刺青師・ 龍元をフォローする

埼玉県東松山市の箭弓稲荷神社を訪ねました(19.02.10)。

”やきゅう”と読みます。なので、野球関係の人達の間ではプロアマ問わず有名な神社らしいです。東向きの神社です。

由緒

創建 和銅五年(712)
祭神 保食神(ウケモチノカミ)
   宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)
   豊受比賣神 (トヨウケヒメノカミ)
彫師 飯田仙之助と言われる

箭弓稲荷神社鳥居

三の鳥居の扁額上には が三匹と鶴かな。扁額にも龍がたくさん彫られています。小さいですが精緻で迫力の です。

鳥居唐破風

向拝周り。とにかく立派です。

向拝周り
向拝周り

向拝水引虹梁上には目抜き 。目がくり貫かれているので目抜き というのだそうです。くり貫かれているようには見えないですね。その上の琵琶板には 三条小鍛冶宗近。平安時代の伝説の刀鍛冶です。

向拝水引虹梁周り
向拝水引虹梁周り

三条小鍛冶宗近 は国芳も描いてますね。

三条小鍛冶宗近
三条小鍛冶宗近

本殿

本殿も立派です。

御本殿西面
本殿西側

組み物には蛟と龍

蜃と龍と獏
蜃と龍と獏

本殿。とにかく立派でお金も掛かっていてたくさんの彫刻があります。

御本殿妻飾り
本殿の彫り物

西側東側共に本殿脇障子には裏表に 唐獅子牡丹 が彫られていました。これはそのうちの一枚の 獅子 の子落とし。

獅子の子落とし
獅子の子落とし

西面羽目板には案内板によると「仙人の烏鷺」。烏鷺(うろ)とはカラスとサギ、黒と白で囲碁の事です。木こりが仙人の打つ囲碁を観戦していたら、彼の斧の柄が朽ちてしまう程に長い時間が経過したという話だそうです。う〜ん、仙人とはお付き合いしたくありませんな。

仙人の烏鷺
仙人の烏鷺

本殿縁下持送には犀などの他、二つが化け鯉。化け鯉っていうのは珍しいと思ってたんですが、案外あるもんですね。

化け鯉
化け鯉
化け鯉
化け鯉

案内板によると山椒魚だそうです。

鰐鮫
案内板によると山椒魚。

う〜ん、鰐鮫に見えるんですが。。。

案内板
案内板

山椒魚にはウロコ無いし、背びれも無いんですけど。。。

ワニザメっていうのは「稲葉の白兎」でウサギが騙す相手ですね。絵本なんかでは良くサメが描かれていますが、元々は架空の生き物です。

宮本武蔵
宮本武蔵のワニザメ退治

まあ、ど素人の私なんかより案内板の方が正しいはずです。案内板を書く時には彫師の覚書や古文書なんかも調査したりするそうです。たまに「教育委員会」の調査と「保存会」の調査が食い違っている事もあるし、誤植なんかもある様ですが。。。

その他に拝殿にも脇障子があり、黄石公と張良や趙雲などの中国故事の彫り物がありました。

全体に地紋彫りと言って、毘沙門亀甲や紗綾柄、蜀江錦繋文様などの紋様が柱と言わず壁と言わず、そこら中に施されていて、それはそれは圧巻でした。

でも私は無人の神社の、高さ2〜5メートル位の大き過ぎない本殿が好きかなぁ。


〜追記 (2021.08.02)脇障子が御幣で隠れていたので、後日再訪しました。→箭弓稲荷神社 其の二 

其の二を書いてて、過去の写真を整理していたら、その他蟇股などにも良い彫り物があったので追加します。写真は全部平成三十一年の物です。

拝殿唐破風兎ノ毛通し。案内板には一角霊獣とありました。いわゆる応龍とか飛龍というヤツでしょう。

応龍

奥には武内宿禰宝珠を得るの図。

武内宿禰宝珠を得る

蟇股にも良い彫り物がありました。これは案内板によれば王子喬おうし きょう。普通、王子喬は笙を吹いていますが。。。

王子喬

無弦琴を奏でる陶淵明とうえんめい

陶淵明

奥に桃の様なものがあるので、西王母だと思います。

西王母

追記終わり〜

刺青師・龍元

コメント

タイトルとURLをコピーしました