令和六年 新年寺社彫刻巡礼の旅 第九社目の高野神社には境内社がありました。
非常に鑑賞しやすい覆屋です。

御本殿向拝
高さ2メートルちょっと。小さめですが 精緻な彫り物で飾られていて マニア垂涎の御本殿です。

向拝中備の龍。

位置がずれてしまっています。

向拝柱の龍。

高野神社御本殿の向拝柱と 同じ様に こちらの向拝柱も 一本の木から削り出された物でしょう。


神社の彫り物の写真は 大体モノクロ調になります。


私は この古いモノクロ写真みたいな感じが 気に入っています。

御本殿右面

脇障子は斜めに付いています。千葉県に多い形です。


胴羽目は玉巵弾琴。

西王母の末娘の玉巵が弾く琴の音色に 龍が聴き惚れます。

この龍の下顎のトゲが逆さです。柔らかいトゲで風になびいている という設定でしょうか。それとも リラックスするとこうなるの?

大瓶束には唐獅子がありました。

高野神社御本殿木階下の唐獅子↓にそっくりなので 同じ人の仕事なのかな〜と思ったりします。

脇障子は滝に打たれる唐獅子。

御本殿背面


胴羽目は 修験道の開祖と言われる 役小角と前鬼後鬼。

役小角は横芝光町の稲荷神社にもありましたが 珍しい画題です。
役行者 役優婆塞 とも呼ばれ 諡神変大菩薩と言います。

前鬼後鬼は鬼の夫婦で 夫の前鬼は斧を持った赤鬼

妻の後鬼は笈を背負った青(青緑)鬼である事が多い とWikipediaには書かれています。


御本殿左面

胴羽目は寺社彫刻ではお馴染みの 黄石公と張良。

「試練(嫌がらせ)によく耐えた 太公望の兵法書をやろう」

「ありがとうございます お師匠さま(数回しか会ってないけど。。。)これ 落とした沓です」

こちらの脇障子は獅子の子落とし。

大瓶束には唐獅子です。少しピンボケになってしまいました。


こちらも素晴らしい御本殿でした。
刺青師・龍元
009-02(2024.01.28)
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