先日、彫刻を観に神奈川県川崎市登戸の稲荷社を訪ねました。南向きの神社です。
由緒
御祭神
宇賀魂大神(ウガタマノオオカミ)
豊受大神(トヨウケノオオカミ)
嘉永六年(1853)再建
そこらの公園みたいな感じですね。
社殿
向拝周り
向拝虹梁上には龍が5匹。木鼻は獅子か獏が普通ですが、ここの木鼻は龍。しかも胴体が向拝の中程まであって、向拝と一体化しているので、龍が計7匹いる様に見えます。
脇障子
東側脇障子には、須佐之男命(スサノオノミコト)の八岐大蛇退治。刀を後ろ手に隠して左手には宝珠を持っている様に見えます。
西側脇障子は 大己貴命(オオナムチノミコト)の大鷲退治。大己貴命とは大国主命(オオクニヌシノミコト)の別名ですね。つまり大黒さまdeath。西側東側両方とも日本神話から。
裏側の銘を見ると彫工〇〇藤原正房と読めます。ネットで調べてみると 棟梁のブログ という宮大工さんのブログにありました。なんと、この2枚の脇障子は当時15歳の国蔵・藤原正房が腕試しに彫ったものらしいですね。1853年と言えばペリー来航の年です。数えで15って事ですかね。13、4歳か、う〜む。
拝殿扉
拝殿扉には獅子。長押の上には犀。
長押上小壁
東面長押上には麒麟。その上には鷹ともう一つは何だろ?鴨かな?鶴には見えませんね。
稲荷なので
稲荷なのに狐の彫り物は無いんだなぁと思っていたのですが、ありました。須佐之男命の裏側。団子をくわえています
向拝桁のところにも小さいのが。
ここは拝殿の裏側の漆喰に鏝で描いた絵があって、そちらの方が有名の様ですが、彫刻も素晴らしかったですね。
刺青師・龍元
コメント