画題は諺からかも [赤城神社] 茨城県

琴高仙人 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和三年新年寺社巡り、茨城県下妻市の赤城神社に参拝しました。

赤城神社鳥居

関東一円に分布する、群馬県の赤城山を祀る赤城神社の一つと思われますが、詳細は不明です。

赤城神社

拝殿は無く、覆屋の中には御本殿がありました。向拝中備は波に兎、木鼻はのみです。

向拝の兎
赤城神社御本殿

右面。

赤城神社御本殿

胴羽目には二人の老人。一人は軍配を持っていて、もう一人は陽気な表情です。仙人っぽいですが、誰なのかは分かりません。 

赤城神社御本殿

〜追記(2021.01.21)インスタにあげたら、典拠はないけど「李下に冠を正さず」がぴったりとくるのでは?というコメントをいただきました。他の神社でも似た構図の彫り物を見かけますので、どうやらそれっぽいと思います。 追記終わり〜

〜追記(2023.02.06)やはりこれは「李下に冠を正さず」で間違いなさそうです。絵本寶鑑一巻第二 聖人賢人という頁に、「瓜田不納履李下不整冠」として元絵と思われる絵がありました。

瓜田不納履李下不整冠 李下に冠を正さず

追記終わり〜

脇障子は亀仙人の盧敖ろこう

黄安仙人

背面に周ります。

赤城神社御本殿

胴羽目は鶴仙人の控鶴こうかく

控鶴仙人

左側へ。

赤城神社御本殿
赤城神社御本殿

こちらは何の場面でしょうか。赤い服を着た人は畑仕事をしている様です。部屋の中では誰かが書物を読んでいます。 〜追記(21.01.21)同じくインスタにあげたら、こちらは「晴耕雨読」がぴったりくるのでは?とコメントを貰いました。まさにぴったりです。追記終わり〜

赤城神社御本殿

脇障子は鯉仙人の琴高きんこう

やっぱりお正月はどこも綺麗にしてあって気持ちが良いです。

刺青師・龍元

003(2021.01.10)

コメント

  1. より:

    左右側面の胴羽目彫刻の題目は24考のどれかかなぁ?と思いましたが、ドンピシャな画は24考には有りませんでした、これは何でしょね?

    • 龍元 より:

      何でしょうね。
      老人二人のはチョット構図が漠然とし過ぎてますが、畑仕事の方は割と特徴的ですね。
      専門家でも解らないような物が結構あるみたいですから、今はもう廃れてしまった何かなのかも知れませんね。
      まあ、心に留めてればいつか判るかも知れないし、誰かの目に留まって教えて貰えるかも知れませんから、気長にやりましょう。

  2. onijii より:

    onijiiです。
    もうすっかり記憶から薄れていました。
    いい顔つきしてますね。再訪したいです。

    背面の胴羽目よく撮れましたね。
    感心しました。(笑)

    • 龍元 より:

      側面の撮影は脚立使用ですが背面には如意棒を使いました。如意棒はぶれ易いし、電池を消耗するのでなるべく脚立を使うようにしています。

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