昔見た人形劇を彷彿とさせる [平石八幡宮] 栃木県

乗鶴仙人 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

刺青師・ 龍元をフォローする

令和五年八月上旬 栃木県足利市の平石八幡宮に参拝しました。

八幡宮

文永六年(1269)創建
享保五年(1720)現本殿造営
大正六年(1917)拝殿整備
御祭神 誉田別命ほんだわけのみこと

八幡宮拝殿

拝殿内部は非常に暗いです。

拝殿内部

御本殿覆屋には窓は一つもありませんでした。

御本殿覆屋

隙間を探して中を窺うと 立派な御本殿が鎮座しているのが見えました。

八幡宮御本殿

胴羽目は鯉乗り仙人の琴高です。

鯉仙人 琴高

琴の名手だった琴高はある時 龍子を捉えると言って入水し 鯉に乗って戻って人々を驚かせます。

琴高

覆屋は隙間だらけなのですが 写真を撮るとなると なかなか良い場所に隙間がありません。

琴高

背面です。

八幡宮御本殿

このお方は一体?

謎の仙人

琴高仙人もそうでしたが 着物の細かな柄や 肌まで施された彩色はまるで人形劇の人形の様です。

謎の善人

何か甕の様な物と瓢箪を担いでいます。

謎の仙人

初めましてでは無いと思いますが どこでお目にかかったか思い出せません。

甕仙人

左面です。

八幡宮御本殿

こちらは比較的良い場所に大きな隙間がありました。

八幡宮御本殿

胴羽目は黄鶴仙人。控鶴仙人と読みが同じで同一人物だとする説があります。

黄鶴仙人

控鶴仙人とは費長房の事だとする説もあります。

黄鶴仙人

全体をもっと良く見られないのは残念な気もしますが これだけ精緻な彩色がまだ残っているというのは やはり光をたくさん浴びていないという事が大きいのかなと思うと これで良いのだろうなと思います。

刺青師・龍元

085(2023.08.27)

コメント

タイトルとURLをコピーしました