後藤流初代・後藤茂右衛門正綱の四天王に護られる社 [住吉神社] 福島県

増長天 福島県
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和四年 新年寺社彫刻巡礼の旅 第十九社目、福島県いわき市の住吉神社に参拝しました。

住吉神社

御由緒

景行天皇御代(71~131)創建
康平七年(1064)源頼義が宝刀・鵜の丸の剣を奉納
寛永十八年(1641)本殿再建
元文五年(1740)胴羽目・脇障子彫刻取付け
御祭神 表筒男命うわつつのおのみこと 中筒男命なかつつのおのみこと 底筒男命そこつつのおのみこと
本殿彫師 木津村権左右衛門 後藤流初代・後藤茂右衛門正綱

住吉神社拝殿

拝殿向拝には松竹梅に鷹の彫り物。公式サイトによると拝殿・幣殿は昭和六十年の改築。かなり精密な彫り物なので、その時の物か、もしくは御本殿よりずっと後の製作だと思います。

松竹梅に鷹

裏へ廻ります。

後付けの胴羽目の裏には後藤茂右衛門正綱の墨書きがあるらしいので、頭貫上の彫り物と木鼻が木津村権左右衛門という事で良いのかな?

住吉神社御本殿右面

胴羽目は四天王の二人。頭貫上には唐獅子牡丹があります。

住吉神社御本殿右面

左側胴羽目は多分、多聞天。四天王筆頭です。毘沙門天とも言います。

多聞天

多聞天だとしたら、左手に持っているのは仏舎利の筈ですが、蓮座の部分しかありません。上の部分は取れてしまったのか、元々こういう物なのか、そもそも多聞天ではないのか。

多聞天

左側胴羽目はきっと増長天。

増長天

迫力のあるお顔です。増長天は戟を持っている事が多いそうですが、この左手に戟を持たせるとしっくり来ますね。

増長天

御本殿左面胴羽目は四天王の残り二人。頭貫上は波に兎です。

住吉神社御本殿左面

左側胴羽目は広目天。広目天は筆を持って何かを書き付けている姿で表される事が多いそうです。右手には筆がありませんが、横の邪鬼が硯を持っているので、筆は欠損してしまったのだと思います。約300年前の彫り物ですからね。

広目天

奈良の東大寺戒壇院の国宝・四天王が参考にされているように感じます。

広目天

右側には持国天(かな?)

持国天

持国天は剣を持っている事が多いそうです。右手に剣を持たせるとしっくり来るような気がします。

持国天

増長天と持国天は自信なしです。四天王には方角もあるので、その順番かとも思いましたが、増長天(南)と持国天(東)を入れ換えても方角通りにはならないので関係なさそうです。

背面胴羽目には仙人の彫り物がありました。

住吉神社御本殿背面

左側は???です。

???

栃木県の高勝寺三重塔や、篠塚稲荷神社にも似た感じの構図の彫り物がありました。

高勝寺三重塔胴羽目

きっとこの少年が鍵になるのだと思いますが。。。

???

真ん中は、山をつん裂き黄河を真っ直ぐに通したという巨霊人きょれいじん

巨霊人

似たものに虎を連れた董奉というのがありますが、私は滝か川があれば巨霊人と勝手に決め付けています。勝手にです。

巨霊人

右側は瓢箪から駒を出す張果老。通玄先生とも言います。

張果老

本来の張果老は、驢馬ろばを折り畳んで箱にしまい、乗る時には水を吹き掛けたそうですが、いつの間にか諺の「瓢箪から駒を出す」に結び付いたんだそうです。

瓢箪から駒

さすが後藤流初代・後藤茂右衛門正綱(って、良く知らないけど)迫力満点の四天王は見応え抜群でした。

刺青師・龍元

019(2022.02.06)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    こちらの神社では邪鬼を楽しみにしていました。
    足下ではなく、独立させているのが面白いです。
    迫力満点ですよね。素晴らしかったです。
    参拝者が多く、脚立は遠慮しました。(笑)

    • ここは夕方に参拝しました。ズームで狙って邪鬼も撮ったんですが、光量不足で上手く撮れてませんでした。

      少しづつカメラの事が分かってきて、絞りとかISOとかを調節して撮ってます。上手く行く時はすごくクリアに撮れるんですが、ダメな時は本当にだめです。

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