もう一つの境内社 [大和田氷川神社境内社] 埼玉県

黄石公と張遼 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年八月吉日、埼玉県新座市の大和田氷川神社に再訪しました。

ここは去年の暮れに参拝したのですが、お正月の準備なのか氏子さん達が忙しそうにしていたので、良く見ないで見逃してしまっていた境内社です。

朝の6時過ぎに到着して、参拝して入念に下見をして撮影の準備、などとやっていたら、ワラワラと2〜30人の人が集まって来て朝のお掃除が始まりました。

「ご苦労様です」と、ひとまず撮影するのは止めて、車に戻って持参して来たサンドイッチで朝食を摂っていたら、土煙りがモウモウ。慌てて窓を閉めました。

その後はラジオ体操が始まって、結局30分近く辺りをぶらぶらしてました。今回もタイミングが悪かった様です。

大和田氷川神社境内社

社号は分かりませんでした。

大和田氷川神社境内社

正面扉脇羽目には定番の昇り降りの龍がありました。

昇り降り龍

左面の胴羽目は巨霊人これいじん。虎仙人には他に董奉とうほうというのもいますが、私は滝があれば巨霊人という事にしています。

巨霊人

毎朝モウモウと土煙りをあげて掃除をしていらっしゃるからか、土埃が積もっています。

巨霊人

二重虹梁間には鶏。背後のパイナップルみたいなのは蘇鉄でしょうか。

鶏

右面の鶏の背後は竹林の様です。

鶏

右面胴羽目は太真王たいしんおう夫人の玉巵弾琴ぎょくしだんきん。なんかヒゲが生えている様にも見えます。

玉巵弾琴

脇障子は両側二枚で黄石公こうせきこう張遼 張良ちょうりょう

黄石公と張遼

馬に乗っていない黄石公。

黄石公

龍に乗っていない張良。

張遼

背面に彫り物はありませんでした。

彫師は氷川神社本殿と同じく嶋村源蔵でしょうか。少なくとももう一つの境内社と同じ様に見えますが、はっきりした事はわかりません。

刺青師・龍元

183(2020.08.31)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    2回とも氏子さんに遭遇とは・・・。(笑)

    総出で綺麗にしているのですね。感心します。
    何百年も大事に守り続けているのですね!

    自分の場合は、彫刻を見に来ましたと挨拶します。
    えーっ!彫刻あったかしら?と返されたことも
    ありました。(笑)

    • 龍元 より:

      本当に運が良いです!
      私は大人数(五人以上)が好きではないので、人が沢山いると落ち着きません。特に忙しそうにしている人たちを見るのが耐えられません。なので氏子さん達が盛んな神社より寂れた神社が好きです。

      彫刻あったかしら?は彫刻巡りあるあるネタですね。

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