令和四年 新年寺社彫刻巡礼の旅 十六社目、福島県泉崎村の烏峠稲荷神社に参拝しました。
立派な門が有ります。
後ろ姿も立派なもんです。
拝殿。
いつもは右から回るのですが、ここは社務所から続く通路があって右側は通れなかったので、今回は左から。
まず目に着いたのは屋根の鬼面。
つぶらな瞳で真面目そうな鬼でしたが、反対側から見ると呑んだくれの丹下段平みたい。
なるべく全体を撮りたいですが、神社は烏峠のテッペン、すごく狭い所に鎮座しているので、引いてもこれが限界。とうとう帰ってから広角レンズを買ってしまいました。
胴羽目は七福神の弁財天と大黒天。
案内板には「現在の本殿は江戸中期の造営である」とあったので200年以上前の彫り物という事になります。
脇障子は、山を二つに分けて黄河がまっすぐに流れるようにしたという巨霊人。
雪は降ったり止んだりです。
背面胴羽目は布袋尊と寿老人と毘沙門天。
随分と愛らしい毘沙門天です。
右面(東面)は傷みが激しい様です。
脇障子は李白観瀑だと思います。
ん〜、のっぺらぼうになってしまってます。
胴羽目は福禄寿と恵比寿天。
胴羽目3面で七福神の琴棋書画かと思いましたが、琴がありません。
こちらの鬼面は阿形ですね。
まさに風雪に耐えて来た重みが有ります。
他にも素晴らしい彫り物があったので次回紹介します。
刺青師・龍元
016-01(2022.01.30)
コメント
onijiiです。
素朴な鬼面ですね。
劣化した感じが堪らないです。(笑)
福島県にも鬼面があるのですね。
年代を調べた訳ではありませんが、山梨、
長野から群馬、栃木、茨城、福島へと伝
わったのではないかと推測しています。
鬼面は一番風雨に晒される部分ですから、どこも劣化が激しいですね。
それは有り得ますね。はっきりとした年代が分かれば、どこからどこへ伝わったのかが分かりますね。そういう研究は個人では中々できませんから、世の中に寺社彫刻の魅力が広まって、どこぞの大学か何かで専門的な研究がされると良いですね。でも、研究と称して何でもかんでも非公開とかなってしまうと悲しいですね。