令和四年七月下旬 群馬県渋川市の木曽三社神社に参拝しました
![木曽三社神社鳥居](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_4647-1.jpeg)
鳥居をくぐると長い階段を下り また少し登ります
また登るなら下らなければ良いのにと思いますが 人生そんなに上手くいきません
![木曽三社神社](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_4645-1.jpeg)
元暦元年(1184)木曽義仲が崇敬した三座「岡田・沙田・阿礼神社」を勧請創建
寛政元年(1789)火災
寛政六年(1794)本殿再建
慶応三年(1867)頃 拝殿再建と推定
拝殿彫師 岸幸作
御祭神 須佐之男命 彦火火出見命 豊玉姫命 宇気母智神
![木曽三社神社](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7293-1.jpg)
義仲の遺臣が 義仲と巴御前の子である三男木曾義基を匿って この地に落ち延び 神社を創建したという伝説もあるようですが 巴御前の存在は議論のある所ですし 義仲の嫡男・義高と義基は同一人物かも という研究もある様です
兎ノ毛通しは鳳凰です
![鳳凰](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7272-1.jpg)
中備は応神天皇誕生
![](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7268-1-1.jpg)
応神天皇を抱く 武内宿禰 とても緻密な彫りで 笑った口には歯まで彫ってあります
![応神天皇を抱く武内宿禰](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7278-1.jpg)
肉眼じゃ良く見えない様な所にまで 丹精を込める これぞ職人ですね
![神功皇后と武内宿禰](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7276-1.jpg)
昔の人は現代人より目が良かった という事はあるのかも知れませんが…
![神功皇后](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7279-1.jpg)
神功皇后の胴には笹竜胆紋が彫ってあります
![神功皇后](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7270-2-1.jpg)
唐破風下にも笹竜胆紋
![笹竜胆紋](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7280-1.jpg)
持ち送りは鯉です
![鯉](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7273-1.jpg)
拝殿彫師の岸幸作は 三代目・石原常八主利の三男で 岸家に婿入りした人だそうです
天保十四年(1843)生まれ 明治三年(1870)没 早死にですね
![鯉](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7274-1.jpg)
左側手挟みの外側
![鳥](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7286-1.jpg)
その内側には 鳥を狙う鷹でしょうか
![鷹](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7283-1.jpg)
右側手挟みの内側は 飛び立つ鷹です
![鷹](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7285-1.jpg)
その外側は逃げ惑う小鳥
![鳥](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7284-1.jpg)
師匠に頂いた資料によると 武士が彫られた脇障子に岸幸作と刻銘があって どこかに仕舞ってあるそうです
扁額には素晴らしい龍の彫り物がありました
![木曽三社神社扁額](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7294-1.jpg)
![龍](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7281-1.jpg)
![龍](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7282-1.jpg)
やけに拝殿の写真が多いな と思った人もいるかも知れませんが…
御本殿がこういう事になっていました
![木曽三社神社御本殿](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_4641-1.jpeg)
正面扉には波の彫り物
![波](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7290-1.jpg)
背面胴羽目は 見る事が出来ました
![木曽三社神社御本殿](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_4642-1.jpeg)
波と雲が彫られています
![波と雲](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7299-1.jpg)
左面も こういう状態です
![木曽三社神社御本殿](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7298-1.jpg)
脇障子は鯉の滝登りです
![鯉の滝登り](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7291-1.jpg)
なんかアロワナかブラックバスみたい ハードボイルド調の鯉ですね
![鯉の滝登り](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/09/IMG_7292-1.jpg)
資料によると胴羽目は三面とも 波と雲
階下や腰羽目 組物間や支輪なども 全て波でした
刺青師・龍元
111(2022.09.01)
コメント
onijiiです。
拝殿の彫刻は見事ですね。
素晴らしいです。
本殿の幕は愛好家泣かせですね。
あの幕は本当に残念ですね。
時代が近くなって来ると彫師の名前も現代風になって来ますね。幸作なんて今でもいそうです。