ある時 関東のとある社に参拝しました。
脇障子。
両側とも 鯉の滝登り。
御本殿右面。
胴羽目は宋代の詩人 林逋。
林和靖とも言います。
山園の小梅
衆芳 揺落して 独り嬋妍(ここでは梅の事)たり
小園にて 風情を占め尽くす
疎影 横斜して 水 清浅
暗香 浮動して 月 黄昏
霜禽(ここでは鶴の事)下らんと欲して 先ず眼を偸む
粉蝶 如し知らば 合に魂を断つべし
幸に微吟の相い狎るべき有り
須いず 檀板と金樽とを
木鼻と海老虹梁。
海老虹梁の龍。
左面胴羽目は 李白観瀑と思われます。
唐代の詩人 李白の有名な「望廬山瀑布(廬山の瀑布を望む)」の詩が典拠とされます。
日は香炉を照らして 紫煙を生ず
遥かに看る瀑布の 前川に挂かるを
飛流直下 三千尺
疑うらくは是銀河の 九天より落つるかと
背面は確認してませんが 三十六詩仙の一人に数えられる寒山 と拾得があるそうです。
刺青師・龍元
048(2023.04.30)
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