三十六詩仙から三人 [とある社] 関東

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プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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ある時 関東のとある社に参拝しました。

脇障子。

両側とも 鯉の滝登り。

御本殿右面。

胴羽目は宋代の詩人 林逋りんぽ

林和靖りんなせいとも言います。

山園の小梅

衆芳 揺落して 独り嬋妍せんけん(ここでは梅の事)たり
小園にて 風情を占め尽くす
疎影 横斜して 水 清浅
暗香 浮動して 月 黄昏
霜禽そうきん(ここでは鶴の事)下らんと欲して 先ず眼を偸む
粉蝶 如し知らば 合に魂を断つべし
幸に微吟の相い狎るべき有り
須いず 檀板と金樽とを

木鼻と海老虹梁。

海老虹梁の龍。

左面胴羽目は 李白観瀑と思われます。

唐代の詩人 李白の有名な「望廬山瀑布(廬山の瀑布を望む)」の詩が典拠とされます。

日は香炉を照らして 紫煙を生ず
遥かに看る瀑布の 前川に挂かるを
飛流直下 三千尺
疑うらくは是銀河の 九天より落つるかと

背面は確認してませんが 三十六詩仙の一人に数えられる寒山 と拾得があるそうです。

刺青師・龍元

048(2023.04.30)

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