なんじゃこりゃぁ 2 [雨武主神社 再訪] 東京都

雨武主神社胴羽目 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和四年三月中旬、東京都あきる野市の雨武主神社あめむしゅじんじゃに参拝しました。

令和二年の十月にも参拝しましたが、上手く写真が撮れなかったので再訪しました。

雨武主神社鳥居

196段有るという階段。

雨武主神社参道階段

今回は脇道を登ってみました。

雨武主神社参道階段

こっちの方が楽なのかと思ったら、足元が不安定なので案外大変かも。

雨武主神社参道階段

前回撮り忘れた拝殿。

雨武主神社拝殿

天正年間(1573~92)創建と伝えられる
嘉永二年(1849)現本殿建立
御祭神 天御中主命あめのみなかぬしのみこと 他三柱
彫師 後藤三次郎橘恒俊

雨武主神社御本殿覆屋

御本殿です。

雨武主神社御本殿

前回は上手く撮れなかった脇障子。股の辺りに魚がいるので恵比寿さまでしょうか。まさか鯉乗り仙人の琴高ではないと思います。

蛭子天
雨武主神社御本殿

妻飾りには顔があります。前回、なんじゃこりゃぁ!と呟いてしまった顔です。カメラは同じ物ですが、随分上手く撮れる様になりました、と自分を褒めてみる。

なんじゃこりゃぁ

胴羽目は梅と鶴をこよなく愛する林和靖りんなせい

林和靖

林逋りんぽとも言います。

林和靖

中国の老師には童子が付き物。

鶴と童子

背面です。広角レンズを入手したので、三間社の胴羽目を一枚に収める事ができました。

雨武主神社御本殿

向かって右の胴羽目は滝を肴に酒を飲む、李白観瀑。

李白観瀑

老師は童子が大好きです。

李白

中央胴羽目は西王母。三千年に一度花が咲き、その実を食すると不老不死を得られるという桃で武帝をもてなした、と伝わります。

西王母

従者が持つ桃・蟠桃は人間の命であり、西王母は生命を支配する鬼神・死神の類だとする解釈も。

西王母

老婆に詩を聴かせる白楽天はくらくてん、またの名を白居易はくきょい。能にも登場する中国の詩人ですが、検索すると中華料理店がズラッと出てきます。

白楽天

前回撮り損ねた「後藤三次郎橘恒俊」の銘。

後藤三次郎橘恒俊

向拝虹梁中備は梅の木。珍です。

雨武主神社御本殿

あれれ?こちらも恵比寿さんですか?ちょっと下手うまっぽいけど、後藤さんの彫り物ではないのかも。

恵比寿天

海老虹梁なんかも変わっています。

雨武主神社御本殿

こちらにも、なんじゃこりゃぁ。

なんじゃこりゃぁ

茨城県稲敷市の大杉神社にも似た彫り物がありました。一体これは何なんでしょう。

なんじゃこりゃぁ
茨城県稲敷市の大杉神社

胴羽目は、山をつん裂き黄河を通す巨霊人きょれいじん

巨霊人

随分と耳が小さい虎です。

虎

「いつまでも突っ立ってないで、もう行きましょうヨ‼︎」

童子

「なんじゃこりゃぁ」と後藤三次郎橘恒俊の銘のために再訪したのですが、今回一番気に入った写真はコレです。

刺青師・龍元

051(2022.04.13)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    「なんじゃこりゃあ」以外にも特長的な
    いい顔が多いですね。
    顔の表情を見るのが楽しみになりました。
    こちらは外せませんね。(笑)

    • 見れば見るほど良いですね。白楽天の面のお婆さんも良い顔ですね。
      胴羽目が5枚もあるし見所いっぱい、でも他人は居ないので飽きるまでいくらでも観てられますね。

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