彫り物は一級品 [靜神社] 栃木県

静神社御本殿 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和四年新年寺社彫刻巡礼の旅、三社目は栃木県那珂川町の静神社しずじんじゃです。

静神社鳥居

カメラ設定のボタンのどれかを触ってしまっていたらしく、色味が変になってしまいました。

静神社拝殿


創建年不詳
文政九年(1826)出火により本社が残らず焼失
天保七年(1836)本殿造営
明治三十三年(1900)奉曳遷座
御祭神 誉田別命ほんだわけのみこと 手力男命たじからおのみこと 須佐之男命すさのおのみこと

静神社御本殿覆屋

ガーン‼︎ガラス張り覆屋という事は分かっていましたが、こんなに汚れていては中が見えません。。。

静神社御本殿覆屋

前方から中を覗く事ができました。 

静神社御本殿

向拝柱には梅と鳥。なかなか複雑な彫り物です。

向拝柱

脇障子には天岩戸がありました。

天岩戸

天照大神の顔が神々しいです。

天照大神と手力男尊

扉脇の小板には化け鯉。

化け鯉

まだ龍の顔になる前のヤツです。これは刺青ではよく見ますし私もやりますが、寺社彫刻では結構珍しいのではないでしょうか。気が付いてないだけかな?

化け鯉

脇障子は、前から見た時には猿田彦神だけしか見えませんでしたが

猿田彦大神

おかめ顔の天宇受売命あめのうずめのみこともいました。

猿田彦命と天宇受売命

斜め前から見た左面胴羽目。虎の毛並みまで彫り込んであって素晴らしい出来です。う〜ん、これをちゃんと見られないなんて。。。

竹林の虎

下から如意棒を差し込んでみましたが、この角度では胴羽目は良く見えません。

静神社御本殿

妻壁にはどうやら風神さまがいらっしゃる様子。

風神

妻のてっぺんまで汚れたガラスに覆われています。

静神社御本殿覆屋

如意棒でカメラを近づけてみると、なんとか中が写りました。なるべく汚れの薄いところを狙いましたが、これが限界でした。虎の親子です。

竹林の虎

背面は割とキレイでした。梅に山鵲さんじゃく

梅に山鵲

右面胴羽目。前方から見た時から気になっていたのですが、、、額が立て掛けてあります。なんという事を。。。

龍

屋根の鬼板には鬼面がありました。こちらは右側。

鬼面

左側。

鬼面

ガラスがもうちょっとキレイだったらな〜、額を立て掛けちゃってるし彫り物に興味無いんだろうな〜、一級品なのにな〜、と思いました。

刺青師・龍元

003(2022.01.09)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    汚れたアクリル板越しなんですよね。
    彫刻愛好家泣かせですね。
    風神雷神が見れなくて残念です。(笑)

    • 他の神社でも透明アクリル板で覆ってある所がありました。啄木鳥対策と聞きましたが。

      ガラスや透明アクリル板で覆うって事は、作った時には見せる事を意識していた筈なんですよ。まあ、この
      大きさの物お掃除大変ですもんね〜。

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