令和五年四月中旬 長野県南相木村の神明社に参拝しました。
御本殿に屋根を架けただけの社殿です。
御本殿はちょっと変わった形をしています。
普通の流造は屋根の形がへの字ですが これは屋根の長さが前後で同じ。両流造というそうです。
去年参拝した千葉県茂原市の天照大神の御本殿↓も両流造でした。
今のところ 二社だけです(気が付いてないだけかも)。
脇障子は梅に鶯(多分)。
胴羽目は唐獅子牡丹です。
遥か昔遥か彼方のメソポタミアで王権の象徴とされた 百獣の王・獅子。
シルクロードを通って中国に伝わる頃には仏の乗り物とされ 仏教と共に霊獣として日本に伝来しました。文殊菩薩の乗り物として獅子が描かれているのをよく目にします。
左面胴羽目も唐獅子牡丹。
百獣の王・獅子には 百花の王・牡丹がよく似合います。というか牡丹以外の花は合いません。
これには理由があります。
「獅子身中の虫 獅子を食らう」という言葉が有りますが これは「内部から組織に害を成す人」「恩を仇で返す人」を言う 元々は仏教の言葉。
獅子の体毛の中に潜む小さな虫を放って置くと 百獣の王である獅子をも倒してしまう という訳です。
この虫は牡丹の花から滴る夜露に当たると死んでしまいます。それで獅子は牡丹の花の下で休むのです。
こちらの脇障子は竹に鳥。何の鳥かは不明です。
見上げると大棟鬼板に鬼面がありました。
眉尻が下がって 口角が上がっています。
笑ってますね。
これは明らかに笑ってますね。
右面には吽形です。普通は右側が阿形である事が多いです。
こちらの鬼さんは 眉根に皺を寄せて下唇を噛んで 不気味に笑っています。
何か企んでいそうです。
境内社
境内には小さな社がありました。
お稲荷さんだと思いますが 詳しい事は分かりません。
元々は彩色だったのだと思います。と言っても一色のベタ塗り。
風に吹き飛ばされない様にする為なのか 石で押さえてあります。
狐と宝珠。
今週末にドイツ・オッフェンブルクで開催されるタトゥコンベンションに参加するので 一週間ほどお休み致します。
刺青師・龍元
059(2023.05.17)
コメント
境内社の寂れ具合が良いですね。
ドイツですか、お気を付けて!!
錺さん こんばんは
こんな小さな社でも大切にされている事が分かる神社でしたよ。
ありがとう御座います!
onijiiです。
鬼面の素朴さが堪りませんねえ。
リタイアしたら、国道141号線の
鬼面街道(勝手に読んでます)を
巡ってみたいと思ってます。
ドイツお気を付けくださいね。
Onijiiさん おはよう御座います。
鬼面街道は良いですねぇ。この後少し山間部に入った後、また鬼面街道に戻って北杜市まで行きました。3社で鬼面が有りましたよ。Onijiiさんのご存知の所だと思いますがお楽しみに。
ありがとう御座います。行って来ます!
今はロシアの上空を飛べないのでヨーロッパへは直行便がありません。香港で乗り換えるので乗り換えの時間含めて9時間余計に掛かります。(泣)