令和二年六月吉日、千葉県白井市の折立熊野神社に参拝しました。
御由緒
創建年代不詳
宝暦三年(1763)本殿建立
嘉永五年(1852)修復の際に彫刻を製作したと考えられる
昭和三十三年(1958)国道16号線建設のため現地へ遷座
御祭神
伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
伊邪那美命(いざなみのみこと)
市指定文化財
(市ホームページより)
噂に違わぬガードの固さ。。。側面背面全く隙がありません。
見るからに彫り物満載です。
水引虹梁上には定番の龍。
持送りには水瓶です。珍です。ここに来た目的はこれです。
左右ともに「福澤紋左ヱ門」と銘がありました。寄進者でしょうか。
扉には虎。脇板には昇り降りの龍。
向拝柱には龍。柱に巻きついているタイプではなく、前面に浮き彫りになってました。
しばらく雨晒しになっていたのでしょう。大分傷んでしまってますね。
脇障子には「鬼若丸の化け鯉退治」がありました。これは中々良い出来です。鬼若丸とは源義経の従者・武蔵坊弁慶の幼名です。
左側の脇障子はナント、「文覚上人の滝行」ではないですか。私の最も好きな画題の一つで、刺青でも人気ですね。これも非常に珍で、私は栃木県鹿沼市の天満宮で見た事があるのみです。
過ちから最愛の恋人を手に掛けてしまい、激しい悔悟の念から滝行をする遠藤盛遠(えんどうもりとお)。気絶して不動明王に助けられる場面です。盛遠の襟首をつかんでいるのは、不動明王の眷属の制咜迦童子(せいたかどうじ)か矜羯羅童子(こんがらどうじ)でしょう。
この後、盛遠は出家し、源頼朝に源氏の長として蜂起を促すなど、歴史の重要な役どころを演じます。なので脇障子は左右共に源氏系ですね。
この一枚だけでも来た価値がありました。良い物に思いがけず出会うと嬉しくなりますね。これなら胴羽目も期待できそうです。例祭日とかに公開しないかなぁ。
刺青師・龍元
138(2020.07.01)
コメント
水瓶の持送りは珍なので胴羽目も期待したので、教育委員会に仲介して頂き、例祭日に見せて頂けないか問い合わせさせて頂きました、覆屋のガードも硬いですが、例祭日の拝観についてもガードが固く、事前に写真付きの身分証のコピー提出、当日はそのコピーと原紙を照合・・・、運転免許証ののコピーは送りましたが、都合が悪く結局例祭日には伺えておりません・・・、もう少し何とかならないかなぁ?と思います・・・。
例の神社はここでしたか。。。普段の日ならともかく例祭日でそれでは、殆ど拒絶ですね。
ちなみに例祭日は11/23です。先ほど書き忘れました、すいませんでした。
ありがとうございますm(_ _)m