雲蝶と源太郎 [西福寺 御本堂と鐘楼] 新潟県

釣鐘と龍 新潟県
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和四年九月中旬 新潟県魚沼市の西福寺に参詣しました

順序が逆になりましたが 昨日紹介した開山堂があるお寺です

赤城山西福寺赤門

赤門の前にある二つの石碑も雲蝶の作だそうです

雲蝶は絵でも石彫りでも何でもやる とは聞いていましたが ここまで凄いとは…

地蔵菩薩

二つ目の門 白門 平成二十年改築  先日紹介した開山堂の仁王さまは元々はここに有った物を移設

赤城山西福寺白門

天文三年(1534)開基
御本尊 阿弥陀如来

御本堂

赤城山西福寺御本堂内部

孔雀遊戯之図 

孔雀遊戯之図

円山応挙もビックリです と言っても応挙の孔雀を直に見た事は無いですが…

孔雀遊戯之図

間近で観たいですが柵があるので近寄れません

当然ですね 間近でクシャミでもされたら大変です

孔雀遊戯之図

孔雀の裏に「雲蝶の間」というのがあって 雲蝶の素晴らしい襖絵を間近に観る事が出来ました  奥に立っているのは弟子の彫鈴

雲蝶の間

入口を入って直ぐ右には 崖上猛虎図  こちらの部屋は柵の意味は殆ど無いだろうと言う位に間近で鑑賞する事が出来ます

崖上猛虎図

入口を入って突き当たりには鷹です

松に鷹
鷹

左側には三国志演義から 彫り物でも良く目にする三顧茅廬さんこぼうろ いわゆる三顧の礼です

三顧之礼

劉備玄徳りゅうびげんとく諸葛亮孔明しょかつりょうこうめいの家を三回訪ねて 三回目でやっと在宅していたが孔明はお昼寝中だったという場面

三顧之礼

無名でしかもまだ20代の若い諸葛亮に対して 当時すでに天下に名を揚げていた40代の劉備は 目が覚めるまで待ったと言います

劉備玄徳

お昼寝中の諸葛亮  チョット20代には見えませんが

諸葛亮孔明

右の二枚は劉備の舎弟の 関羽雲長張飛翼徳

三顧之礼

向かって右の張飛「奴は寝てるぜ 家兄このかみも物好きだよな」

向かって左の関羽「いいから静かにしてろ 貴様の髭に火をつけるぞ!」

関羽雲長と張飛翼徳

鐘楼

開山堂の横には 嘉永三年(1850)建立の鐘楼があり 彫刻は小林源太郎作という事です

鐘楼

小林源太郎は新潟でも数々の作品を残していて よく雲蝶とも一緒に仕事をしたそうです

龍
龍
龍
龍
鷹
唐獅子
亀

今月末まで 御本堂と開山堂内部の写真撮影が許可されています 外はいつでもOKです

刺青師・龍元

116-02(2022.09.14)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    石碑や襖絵も雲蝶なのですか!
    凄い才能ですね。

    新潟県に行って、小林源太郎の
    超絶技巧も堪能したいと思って
    います。いつになるやら。(笑)

    • 他に鏝絵もありますし、節穴の補修なんかもやってるそうですよ。もう建物1人で建てたんじゃないかって位ですね。
      関東と違って新潟は密度が薄いので、廻るだけでも大変ですね。

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