猟奇的な魅力にシビれる [星宮神社] 栃木県

星宮神社御本殿 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年九月吉日、栃木県佐野市の星宮神社に参拝しました。

星宮神社鳥居

社殿は古墳状の小山の上に鎮座します。

星宮神社拝殿

御由緒

久安年中(1145~51)創建
天和三年(1683)現社殿上棟 遷宮(栃木県神社誌より)
御祭神 邇邇芸命ににぎのみこと


拝殿向拝では恵比寿様と大黒様がお出迎え。飛龍の彫り物がいかにも蟇股って感じです。

星宮神社拝殿向拝

裏へ廻ると。。。おお!拝殿とは打って変わって、シブい!なんというか中世ヨーロッパのゴシック様式の教会みたいな重厚感。これはシビれます!

星宮神社御本殿

胴羽目は「松の木」の様です。

星宮神社御本殿左面

脇障子には「右大臣」でしょうか。

右大神

ポーの「黒猫」を思わせる様な掠れた絵。お婆さんの様に見えますが、よく見るとお爺さんなので、これは「林和靖りんなせい」でしょう。

林和靖

御本殿背面。

星宮神社御本殿

これは「東方朔とうほうさく」でしょうか。自信なし。

東方朔?

脇障子は裏側にも彫り物がありました。現場では、髪型から言って「猩々しょうじょう」かと思いましたが、家で写真をよく見ると手には巻物を持っているので、これは「寒山」かんざん

寒山

目の高さからだと欄干に隠れて見えなかったのですが、写真を見ると箒を持っているので、これは「拾得じっとく」。

拾得

まるでホーンテッドマンションみたいです。

星宮神社御本殿

鶴と亀。

星宮神社御本殿右面

こちらの脇障子には左大臣。

左大神

約340年前の建物。彫刻は大分傷んでしまっていますが、この痛み具合が良いと思います。ここで劣化を止められれば良いのですが、難しいんですかね。

星宮神社御本殿

私は怪奇小説が好きで、エドガーアランポーとかH.Pラブクラフトは全部読みましたし、江戸川乱歩なんかも好きです。

ここは彫り物がどうと言うより、全体の雰囲気がばっちり私のストライクゾーンですね。夜は怖そうです。

刺青師・龍元

209(2020.09.28)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    あらためて見ると、何か雰囲気が違いますね!
    怪奇小説が好みとは、いいですね!!
    ホーンテッドマンションの例えは面白い!!!
    自分は摂社の蛇象が目当てでした。(笑)

    週末は桐生市を回ろうと思っています。
    利根川から渡良瀬川をさかのぼって、最終目的地
    の日光東照宮に行く計画です。
    寄り道が多くてなかなかたどり着けてませんが、
    ようやく桐生。
    二渡神社の力神を確認してきます。(笑)

    • 龍元 より:

      ここは全体的な雰囲気で言えば、今年一番の神社ですね。

      二渡神社は内部が暗くて見えづらいかもです。運転気をつけて行って来てくださいね。

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