長国寺 真田信之御霊屋

真田信之霊屋 長野県
真田信之霊屋
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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5月の下旬、長野市松代の長国寺に真田信之の御霊屋を拝観してきました。

長国寺総門
長国寺総門

長国寺本堂

本堂箱棟には寺には珍しい事に鯱鉾(しゃちほこ)があります。廃藩時に取り壊された松代城から移設されたとの事。復元された松代城には再現されていないそうです。

長国寺本堂
長国寺本堂

虹梁上には黄石公と張遼。彫師は北村喜代松父子。明治二十三年十月吉日作です。比較的新しい彫刻は記録もかなり詳しく残ってますね。同じく長野市の 戸隠神社宝光社 の彫り物と同じ彫師です。

黄石公と張遼
黄石公と張遼
獅子
木鼻の獅子
獅子

ここは拝観料を払うとおじさんのガイド付きで真田家の御霊屋と墓所に参拝できます。境内奥の黒い線の内側が有料です(三百円)。

境内案内図
境内案内図

真田信之霊屋

万治三年(1660)建立。国指定重要文化財

真田信之というのは真田幸村(信繁)の兄ですね。元は武田信玄の家臣でしたが、武田氏滅亡後は戦国の世の常で色々なところに臣従し、関ヶ原の戦いでは父と幸村が西軍(石田三成方)についたのに対し、信之は妻が本多忠勝の娘である為に東軍(徳川方)についたそうです。

ガイドのおじさんに撮影の許可を貰うと「ここからの角度がよろしいですよ」と親切に教えてくれました。

真田信之霊屋
真田信之霊屋

でも、撮りたいのはここからだけじゃないんだよな。

妻飾り
妻飾り
妻飾り
妻飾り

千鳥破風の妻飾りには左甚五郎作と伝えられる雌雄の鶴の彫り物がありました。

妻飾り
妻飾り

炎天下の中に補聴器を付けた老人を立たせたまま、一つ一つの彫刻をゆっくりと撮影するのは本当に忍びなかったのですが、心を鬼にしてパシャリパシャリ。

妻飾り
妻飾り

敷地内には鍵を開けて入れて貰ったから一人にしてくれとも言えないし〜 ༎ຶ ۝ ༎ຶ

真田信之霊屋正面
真田信之霊屋正面

虹梁上には鸞(らん)が彫られていました。

虹梁上
虹梁上

家紋の六文銭。

六文銭
六文銭

真田家の家紋は六文銭が有名ですが、他にも二つあるそうです。

結び雁金(むすびかりがね)
結び雁金(むすびかりがね)
州浜(すはま)
州浜(すはま)

真田信弘霊屋

元文元年(1736)建立。県指定文化財。信弘は四代藩主。

真田信弘霊屋
真田信弘霊屋

他にも三代藩主・幸道の元御霊屋が現在は開山堂として残されていました。真田幸村の墓所もこのお寺(いっぱいあるけど)。

別料金で建物の中も拝観できるのですが、ガイドさんがついてくるんじゃ写真なんかゆっくり撮れないと思ったので、外側だけ。

朝の9時半頃伺ったのですが、この日はすごく暑くてガイドのおじさんには悪い事をしました。説明して貰ったり質問に答えてもらったり、本当にありがとうございました。

刺青師・龍元

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