令和四年九月中旬 新潟県南魚沼市の天昌寺に参詣しました
![天昌寺御本堂](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6275-1.jpeg)
見学するには予約が必要みたいですが ダメ元でインターホンを押してみたら 人の良さそうな老夫婦が応待してくれました
ここは観音堂が有名の様で 鍵を貸してくれました
![天昌寺観音堂](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6257-1.jpeg)
「僕らが興味あるのは観音堂じゃないんです」とは言いづらいので とにかくお参り
![天昌寺観音堂内部](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6255-1.jpeg)
唐獅子牡丹の彫り物がありました
![唐獅子牡丹](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6254-2.jpeg)
![唐獅子牡丹](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6253-2.jpeg)
鍵を返しに御本堂へ戻り 改めて御本堂内部を拝観させて欲しいとお願いすると「どうぞどうぞ」と撮影を許可して下さいました
養老六年(722)創建
万治二年(1659)現本堂再建
![天昌寺御本堂](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6274-1.jpeg)
ここには小林源太郎の欄間が七枚あると聞いてやって来ました
再建されたのが17世紀なので欄間は後付けなのだと思います
![天昌寺御本堂内部](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6273-1.jpeg)
向かって左から見て行きます
横の札には「子引き獅子」とあります 子引き龍は良く聞きますが子引き獅子は初めてです
![子引き獅子](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6272-1.jpeg)
こちらは「獅子牡丹」 う〜ん語呂が悪い やっぱ唐獅子牡丹と言いたいです 彫り物はさすが源太郎
![唐獅子牡丹](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6271-1.jpeg)
左から三番目のこれは 源太郎作ではないでしょう
![鳳凰](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6270-2.jpeg)
おお!この龍は見た事があります
![龍と亀](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6269-2-1.jpeg)
こちら↓は新潟県長岡市羽黒神社の海老虹梁の龍 彫師は細貝丈八だそうですが おそらく同じ人
![海老虹梁の龍](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2020/08/IMG_2862-1.jpg)
龍の右には麒麟がありました
![麒麟](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6268-2.jpeg)
その右には盧敖仙人
![盧敖仙人](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6267-1.jpeg)
これは源太郎作ですね
![盧敖仙人](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_8540-1.jpg)
亀が良い!
![亀](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_8544-1.jpg)
その隣は 琴がありませんが 札によると「太真王夫人」
![太真王夫人](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6266-1.jpeg)
つまり玉巵です
![玉巵](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_8538-1.jpg)
その隣は札によると「祝鶏老翁」
![祝鶏老翁](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6265-1.jpeg)
調べると 「祝鶏翁は支那の仙人 鶏を飼ひ一々これを呼べば 鶏よく命に応じて集る」のだそうです
籠彫りが凄い
![籠彫りの鶏](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_8534-1.jpg)
その隣は札によると「静玄婦人」 つまり上元夫人 女仙のNo.2ですね
![静玄婦人](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6264-1.jpeg)
今までは上元夫人と麟吐玉書で迷う事も多かったのですが ここではハッキリ静玄婦人と書いてあります
![麒麟](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_8532-1.jpg)
その隣は札によると「梅福仙人」
![梅福仙人](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_6263-1.jpeg)
う〜ん これも… 私は今まで鳳凰(青鸞)に乗っているのを梅福仙人 鳳凰の脇で笙(雅楽の管楽器)または簫(中国の縦笛)を吹いているのを蕭史仙人として来ましたが…
![梅福仙人](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_8527-1.jpg)
以上 外陣欄間十枚のうち七枚が小林源太郎の作品で 南魚沼市指定文化財に指定されています
内陣には羅漢様の彫り物が二枚ありました
左側には陳楠仙人の様に椀から龍を出す龍出し羅漢 私はこれを伐闍羅弗多羅尊者と呼んでいます
![伐闍羅弗多羅尊者 ばじゃらほったらそんじゃ](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_8550-1.jpg)
反対側は虎飼い羅漢です 私は迦理迦尊者と呼んでいます
![迦理迦尊者 きやりきやそんじゃ](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2022/11/IMG_8549-1.jpg)
ダメ元で来てみて良かった。
刺青師・龍元
129(2022.11.06)
コメント
onijiiです。
籠彫りが凄いですね。まさに超絶技巧!
行きたい寺社リストに追加しました。
時間が許す限り眺めてみたいです。
新潟県観光協会のサイトにも南魚沼市観光サイトにも、源太郎の事は書いてないんですよね。もっと地元一丸となって売り出せば良いのに。。。と思いましたが、老夫婦二人でやっているので、沢山の人が来ると負担になってしまうのかも知れませんね。
一応、要予約となっているので、電話番号載せておきます。
025-782-0147