童蒙訓戒二十四孝から七人の孝行人 [氷川神社] 埼玉県

海老虹梁の龍 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の技術である手彫りの継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和三年五月、埼玉県蓮田市の氷川神社に参拝しました。

高虫氷川神社鳥居

元禄二年(1689)創建
享保五年(1720)当地へ遷座
元文三年(1738)本殿建築
慶應元年(1865)解体修理
御祭神 建速須佐之男命たけはやすさのおのみこと

高虫氷川神社拝殿

裏へ廻ります。

高虫氷川神社御本殿

立派な御本殿がありました。向拝、蝦虹梁、正面扉、胴羽目、腰羽目、脇障子…と彫り物満載です。

高虫氷川神社御本殿

御本殿向拝

中備には龍。

向拝の龍

蝦虹梁の龍も迫力があります。

海老虹梁の龍
海老虹梁の龍

御本殿右面

胴羽目は二十四孝から閔子騫びんしけん。子騫を虐待する継母に怒った父親が継母とその連れ子達を追い出そうとしますが、子騫が仲裁に入り継母は感激し、以後子騫にも優しくなる、という話。ですが…

二十四孝 閔子騫

これを見る限り、継母を庇っているというより、父親に折檻されている様です。まさかその杖で打ち据えられているのか!

閔子騫

腰羽目は二十四孝から董永とうえい。父の葬式代の借金を代わりに返してくれた織姫との感動のお別れシーン。その下には応龍です。

二十四孝 董永

御本殿背面

高虫氷川神社御本殿

胴羽目は我らが楊香ようこう。二十四孝では一二を争う人気です。楊香はビビりの父親を救う為に虎に食べられようとします。

二十四孝 楊香

「助けてくれ〜」このお父さんの顔がサイコーです。虎に出くわせば誰でも腰を抜かして当たり前ですね。

楊香の父親

腰羽目には二十四孝の大舜たいしゅん。親に殺されそうになりながらも親孝行を続けたので、象と小鳥が畑仕事を手伝ってくれました。

二十四孝 大舜

象の背中の小鳥は、畑の雑草を抜いてくれているのではなく、象の背の害虫を食べているので象に感謝されています、きっと。

大舜の象

脇障子は背面から見る構図になっていました。画題は二十四孝の郭巨かくきょ。老母を養う為に子供を口減らしに埋めようとしたら、親孝行のご褒美にお宝を授かる、という話。

「お〜ヨシヨシ、今パパがあなたを埋める穴を掘ってまチュからね〜、あなたがいるとね〜おばあちゃんの食べ物なくなっちゃうのよ〜、お〜ヨシヨシ」

二十四孝 郭巨

「ハテ面妖な…何か釜の様な物が出て来たぞ…」

二十四孝 郭巨

御本殿左面

高虫氷川神社御本殿

「あなた…私達の育て方が間違っていたのでしょうか…?」
「コレ!七十歳にもなって、シャンとせんか!」

老萊子の両親

「…………。」

老萊子

七十を過ぎて赤ん坊の真似をして両親を喜ばせた(つもりの)老萊子ろうらいし

二十四孝 老萊子

「エヘヘ、ドンペリ拾った」

孟宗

腰羽目は、真冬に筍が食べたいという母親の為に雪山で筍を探す孟宗もうそう。天はチャンと見ていてくださいます。

二十四孝 孟宗

彫り物は見る角度で印象が随分と変わります。

刺青師・龍元

072(2021.06.02)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    ここは凄いですね!
    状況表現や表情が素晴らしいですね!!
    どなたの作なんでしょうか?
    セリフ冴えてますね!(笑)

    いつの日か行ってみようと思います。

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