狐の出入りする穴がある [六塚稲荷神社] 埼玉県

六塚稲荷神社御本殿向拝の龍 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年十二月、埼玉県川越市の六塚稲荷神社に参拝しました。川越市にいくつか点在する六塚稲荷神社のうちの一つです。

六塚稲荷神社鳥居

室町時代(1336〜1573)の創建と思料される
文政二年(1819)本殿再建
御祭神 豊受姫命とようけひめのみこと

六塚稲荷神社御本殿

残念ながら左面の胴羽目は失われてしまった様です。

六塚稲荷神社御本殿

脇障子には狐。

狐 

背面縁下の板壁にある穴は、案内板によると狐の出入りする穴だそうです。

六塚稲荷神社御本殿

亀を助ける浦島太郎

浦島太郎
六塚稲荷神社御本殿

右面胴羽目。案内板によると「武士と唐子」となっていますが、これは「武内宿禰 龍宮より宝珠を得る」でしょう。いわゆる干珠と満珠の伝説の一場面です。

武内宿禰 龍宮より宝珠を得る

宝珠が二つ差し出されていますが、これは干珠と満珠。頭に龍が乗っているのでこの女性は海神とわかります。綿津見神わたつみのかみの娘の豊玉姫か玉依姫か。。。

〜追記(2023.07.05)雨乞いの対象である龍王のうちの一尊が善女龍王と言って、頭に龍を乗せた姿で表されるそうです。武内宿禰と絡む説話には行き当たりませんでした。追記終わり〜

脇障子は狐。花は菊の様です。

狐

向拝の龍も素晴らしいです。

六塚稲荷神社御本殿向拝
向拝の龍
龍

扉脇右側には鯉の滝登り。

鯉の滝登り

案内板にはこちらも「鯉の滝登り」となっていましたが、良いのでしょうか。確かに滝下りというのは聞きませんが。

鯉

刺青師・龍元

299(2020.12.28)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    劣化したことによって、ソフトな感じに
    なってますね。
    木のぬくもりを感じさせてくれます。

    狐の抜け穴は面白いですね。(笑)

    • 龍元 より:

      今位が丁度良いですね。ここは交差点脇の小高い位置にあって、陽を遮る物が無いし雨晒しだし、早めに処置しないと劣化が進んじゃいますね。

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