令和三年三月、群馬県神流町の土生神社に参拝しました。
拝殿鞘殿一体型の社殿です。
まるで農具置き場。鳥居が無ければ神社とは気が付かない程に質素な佇まいの社殿です。
中を覗くと掠れ具合が絶妙な天井絵がありました。
文政八年(1825)建立
御祭神 埴安姫命
向拝は木鼻と中備が一体化した向い龍。軒唐破風懸魚には霊亀です。
鯉の海老虹梁。割と珍しいですが、群馬県南部で何社か見た事があります。
上手い人でも鯉はダメな事が多いですが、ここの鯉は綺麗な形をしています。
右面背面左面の腰羽目は唐獅子。
かつては彩色鮮やかだったのでしょうが、今はすっかり剥落して渋みを増していますね。
胴羽目は林和靖の梅妻鶴子。
脇障子は人物が4人。
二重虹梁間には龍の彫り物、その上には力神さまがいました。
ガハハハハハ
背面に回ります。
胴羽目は布袋尊と唐子。
左面に回ります。
木鼻の獅子や象、蜃も見事です。
胴羽目は三千年に一回だけ出す亀の頭を5回も見たという黄安仙人。
こちらの脇障子には人物が3人。両側合わせて7人なので、これは竹林の七賢でしょう。ここの前に参拝した中山神社も脇障子が竹林の七賢でした。近所で同じ画題が多くなる傾向がある様に感じますが、やはり氏子なり彫師なりが近所の神社に影響を受けるという事があったのではないか、と思います。ここは中山神社より40年後の建立です。
こちら側の二重虹梁間には龍はありません。外れてしまったのでしょうか。
力神さま、ご苦労様です。
柱にしがみ付く猿たちが可愛らしいです。
山奥ですが足を伸ばした甲斐がありました。
刺青師・龍元
056(2021.04.13)
コメント
こちらのお猿さんはここ以外では見た事が有りません、何度でも会いに行きたくなってしまう可愛らしいお猿さんですね、ってかなり遠いのでそう簡単には会いに行けないのが残念です・・・
山奥ですしね〜、おいそれとは行けませんね。
リストをチェックしていたら、漏れている神社が近くにあったので、そのうちにまた行く事になりそうです。
おお素晴らしい!
わびさびを感じさせてくれます。
力神の足の裏は初見かも?
お猿さんが可愛いですねえ。
いつになるかは分かりませんが、
行きたい神社リストに追加しました。
力神さまの足の裏ですか!
見るところが一味違いますね。
ここは鑑賞しやすい神社ですからオススメですね。