令和四年九月中旬 新潟県南魚沼市の天昌寺に参詣しました
見学するには予約が必要みたいですが ダメ元でインターホンを押してみたら 人の良さそうな老夫婦が応待してくれました
ここは観音堂が有名の様で 鍵を貸してくれました
「僕らが興味あるのは観音堂じゃないんです」とは言いづらいので とにかくお参り
唐獅子牡丹の彫り物がありました
鍵を返しに御本堂へ戻り 改めて御本堂内部を拝観させて欲しいとお願いすると「どうぞどうぞ」と撮影を許可して下さいました
養老六年(722)創建
万治二年(1659)現本堂再建
ここには小林源太郎の欄間が七枚あると聞いてやって来ました
再建されたのが17世紀なので欄間は後付けなのだと思います
向かって左から見て行きます
横の札には「子引き獅子」とあります 子引き龍は良く聞きますが子引き獅子は初めてです
こちらは「獅子牡丹」 う〜ん語呂が悪い やっぱ唐獅子牡丹と言いたいです 彫り物はさすが源太郎
左から三番目のこれは 源太郎作ではないでしょう
おお!この龍は見た事があります
こちら↓は新潟県長岡市羽黒神社の海老虹梁の龍 彫師は細貝丈八だそうですが おそらく同じ人
龍の右には麒麟がありました
その右には盧敖仙人
これは源太郎作ですね
亀が良い!
その隣は 琴がありませんが 札によると「太真王夫人」
つまり玉巵です
その隣は札によると「祝鶏老翁」
調べると 「祝鶏翁は支那の仙人 鶏を飼ひ一々これを呼べば 鶏よく命に応じて集る」のだそうです
籠彫りが凄い
その隣は札によると「静玄婦人」 つまり上元夫人 女仙のNo.2ですね
今までは上元夫人と麟吐玉書で迷う事も多かったのですが ここではハッキリ静玄婦人と書いてあります
その隣は札によると「梅福仙人」
う〜ん これも… 私は今まで鳳凰(青鸞)に乗っているのを梅福仙人 鳳凰の脇で笙(雅楽の管楽器)または簫(中国の縦笛)を吹いているのを蕭史仙人として来ましたが…
以上 外陣欄間十枚のうち七枚が小林源太郎の作品で 南魚沼市指定文化財に指定されています
内陣には羅漢様の彫り物が二枚ありました
左側には陳楠仙人の様に椀から龍を出す龍出し羅漢 私はこれを伐闍羅弗多羅尊者と呼んでいます
反対側は虎飼い羅漢です 私は迦理迦尊者と呼んでいます
ダメ元で来てみて良かった。
刺青師・龍元
129(2022.11.06)
コメント
onijiiです。
籠彫りが凄いですね。まさに超絶技巧!
行きたい寺社リストに追加しました。
時間が許す限り眺めてみたいです。
新潟県観光協会のサイトにも南魚沼市観光サイトにも、源太郎の事は書いてないんですよね。もっと地元一丸となって売り出せば良いのに。。。と思いましたが、老夫婦二人でやっているので、沢山の人が来ると負担になってしまうのかも知れませんね。