鬼に守られた御本殿 [初鹿野諏訪神社] 山梨県 の続きです。
向拝水引虹梁上には唐獅子がありました。地紋彫りが細かくて凄いです。
軒唐破風の下は、案内板には「獏を追う老若男子」とありましたが、これは二十四孝の楊香ですね。楊香は一般的には女の子と解釈されています。
山で虎に出くわして「私は食べられても良いからお父さんを助けて!」と天に祈ったら、虎は行ってしまった、という話。
ここら辺の傾向でしょうか、ここも扉が少し引っ込んだ位置にあります。
その横の壁には竹林に鶴がありました。
胴羽目は竹林の七賢人。右面はそのうちの二人です。
二胡を弾く賢者。
簫を吹く賢者。
背面には三人。
楽しそうに踊ってます。
本当に楽しそうです。
左面胴羽目。
手風琴を奏でる賢者。
太鼓を叩く賢者。
初鹿野という地名の由来は、建御名方命がこの地で巡狩したとき初めて鹿を得たことに因むと伝わります。そんな事が関係するのか、四隅の持ち送りは鹿です。
腰組の下には猿や馬や牛など。
尾垂木は龍や鳳凰です。
これが獏ですね。
脇障子上の鉢木には龍が巻き付いていました。
この日はここで終わりにする積もりで長居しましたが、日暮れまで少し有ったので、もう一社参拝する事にしました。
刺青師・龍元
156-2(2021.12.12)
コメント
onijiiです。
いいお顔をしてますねえ。
この渋さがいいですねえ。
彫刻で味わえる楽しみの一つです。(笑)
山梨県はあまり馴染みがないので、甲州流というのは初めて知りましたが、かなりの腕前ですね。