富岡諏訪神社と境内社(市場神社?)

向拝 神社仏閣
向拝
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

刺青師・ 龍元をフォローする

5月の末、群馬県富岡の諏訪神社を訪ねました。

富岡諏訪神社鳥居
富岡諏訪神社鳥居

由緒

創建年不明
信濃国一之宮諏訪大社より勧請
当初甘楽郡宮崎村に鎮座していたが、天正八年(1590)宮崎城落城とともに現在地に遷座
昭和九年(1934)社殿改築

御祭神
建御名方之命(たけみなかたのみこと)
八坂刀賣之命(やさかとめのみこと)

南向きの神社です。

拝殿

富岡諏訪神社社殿
富岡諏訪神社社殿

拝殿虹梁には形の綺麗な が彫られています。虹梁上にはこれは西王母?でも桃が無い。その上には松鶴。

拝殿虹梁
拝殿虹梁

虹梁の左右には 応龍

虹梁の龍
虹梁の龍
虹梁の龍
虹梁の龍

西側に回って、拝殿妻飾りには竹林の虎。

拝殿西面妻飾り
拝殿西面妻飾り

社殿の西側には山車庫。本殿も厳重に囲われていました。

神社裏側
神社裏側

境内社

境内の北西に祠が三社。その内の一つには小さいながら精巧な彫り物がありました。しかし、名前を表すものがありません。

境内社
境内社

案内板には境内末社が 琴平神社・神明社・大国神社・秋葉神社・市場神社 とありましたが、三つの境内社の内の一社の扁額には琴平神社・神明社・大国神社と三つ名前がありました。その隣の祠は鎮火神社となっています。東京台東区の秋葉神社は元々鎮火神社という名前だったので、この鎮火神社も今は秋葉神社なのかもしれません。

となると、残ったのは市場神社という事になります。確信はありませんが。

名前はどうあれ、素晴らしい彫り物がありました。実は、この日は沢山回ったので、疲れて少しダレ気味だったのですが、後一踏ん張り。

市場神社?

向拝虹梁上には黄安と琴高がすごく楽しそうです。その上には錦鶏。縣魚に鳳凰。

向拝
向拝

右側脇障子には 武内宿禰

東側脇障子
右側脇障子

という事はこちらは 神功皇后

西面脇障子
左側脇障子

西側胴羽目は西日に当たり過ぎたせいなのか分かりませんが、脱落した跡があります。

西面胴羽目
西面胴羽目

海老虹梁には龍。

西側海老虹梁
西側海老虹梁

縁下持ち送りには交互に 獅子と牡丹 がありました。

縁下持ち送り
縁下持ち送り

腰羽目には唐子遊び。

腰羽目
腰羽目
腰羽目
腰羽目

いよいよ真打の胴羽目は、黄石公と張遼。深く緻密な彫りです。

東面胴羽目
東面胴羽目
東側海老虹梁
東側海老虹梁

妻飾りにはスズメバチの巣があったので退散しました。素人目に見た感じは古そうでしたがね〜。

東面妻飾り
東面妻飾り

実は以前、自宅のベランダに直径15cmくらいのスズメバチの巣が出来た事があって、業者さんを呼んだらステージ2、もう中に子供がいるって事で三万八千円が飛んで行きました〜 ༼;´༎ຶ ۝ ༎ຶ༽

刺青師・龍元

コメント

  1. より:

    向拝虹梁上に『黄安と琴高』と言うのは珍ですね。
    向かって右側の脇障子の上には龍が付いているのでしょうか?

タイトルとURLをコピーしました