菊慈童

覆屋左面は上から下まで板張りです。 何とか中が見えないかと探したところ、小さな節穴を見つけました。

以前 鶴に梅は珍しいから林和靖の留守模様じゃないか なんて書いた事がありますが　全然そんな事はなくて 鶴には普通に松竹梅がある様です。

穆王に愛された慈童は　枕を跨いだ咎で流刑に処せられます。形見に王に授けられた妙文を忘れないように毎日菊の葉に書き付けていましたが　その葉から滴る露を飲んで不老不死になりました。

天王宮にはお世辞にも上手いとは言えませんが、味わい深くて良い彫り物がありました。隣に鎮座する武尊神社では暗がりで微笑む仙童が参拝者を迎えてくれます。追記あり（2023.05.07）

令和五年一月中旬　群馬県高崎市の赤城若御子神社に参拝しました。大化年間（645-50）創立御祭神　豊城入日子命とよきいりひこのみこと天明二年（1782）本殿築造大工　田沢　関口文治彫工　関口仙治　他門人二名昭和初期拝殿向拝増築拝殿向拝彫工　...

宝暦四年（1754）大工棟梁 下野國芳賀郡興能村 黒崎勝右衛門により現堂宇が普請が行われた事が棟札により確認できます。元は萱葺であったが、その後鉄板で覆い、平成三十一年（2019）の大改修で銅板に葺き替えられました。

暗がりの中でひっそりと鎮座する御本殿には、彩色されていたと思われる仙人が彫られた幻想的な胴羽目がありました。

利根川右岸に鎮座、左岸に鎮座する上野國九宮倭文神社上乃宮に対して下之宮と称されます。