令和三年十一月中旬、長野県東御市の櫻井神社に参拝しました。

詳しくは分かりませんが、ここも元々諏訪神社だった様なので、御祭神は建御名方神だと思います。

御本殿覆屋は透塀と不透明波板+網で守られています。

それでも隙間から向拝を覗く事ができました。小脇板の鯉の滝登り。

中備には龍です。

この精緻な彫りを見ると、全体が見られないのが残念です。


八十二文化財団のサイトによると胴羽目は「羅生門の鬼退治」と「夫婦協力」の場面と「太田道灌の山吹の図」。
羅生門の鬼退治とは渡辺の綱の鬼退治です。今まで”渡辺の綱の鬼退治と伝わる”彫り物はいくつか見て来ましたが、ここのは”伝わる”ではなく、誰がどう見ても渡辺の綱。機会があれば、是非とも直に見たいです。
左面だけ網が張ってありませんでしたが、透塀の格子がとても狭くデジイチが入らなかったので、思い切り手を伸ばしてコンデジで撮影してみました。左面は「太田道灌の山吹の図」の様です。

実は胴羽目が見られないのは分かっていました。ここのお目当ては境内社の稲荷社です。


明治期の造営の様です。


右面胴羽目は沓を差し出す張良。

背面に彫り物は無し。

左面胴羽目は馬に乗る黄石公です。

「どうぞ、沓です!」

「もう一回取って来なさ〜い」

「師匠‼︎お願いします!」

「まだまだ!また取って来なさ〜い、オ〜ホホホホホホッ!」

修行の道は険しいのです。
刺青師・龍元
149(2021.11.27)
コメント
onijiiです。
いい顔してますねえ。
セリフで物語に引き込まれてしまいます。(笑)
黄石公のこの顔は絶対に楽しんでやってる顔ですね。対して張良の愚直な顔がとても印象的でした。