仙人と霊獣と日本昔話 [鹿島神社旧御本殿] 東京都

唐獅子牡丹 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和四年五月上旬 東京都品川区の鹿島神社に参拝しました

鹿島神社鳥居

安和二年(969)創建
文化八年(1811)旧本殿造営
昭和六年(1931)社殿新築のため旧本殿移設 五末社を合祀

昭和六年に建てられた重厚な社殿の右側に
建てられた覆屋にお目当ての旧御本殿が納められていました

鹿島神社旧本殿

覆屋の前面と背面のみ金網が張ってありましたが
側面は格子のみで鑑賞しやすいです

鹿島神社旧本殿

兎の毛通しは鳳凰です

鳳凰

向拝の龍

向拝の龍

正面扉周りの龍

扉周りの龍

鏡の台座には
鯨の様な鯉 が彫ってありました

鏡の台座

彫り物満載の御本殿です

鹿島神社旧本殿
鹿島神社旧本殿

胴羽目は鳳凰と麒麟と女仙

上元夫人

この組み合わせは 以前参拝した
川越市の木野目稲荷神社↓にもありました

上元夫人
川越市木野目稲荷神社胴羽目
鳳凰

ひとまず 上元夫人 という事にしておきます
ご存知の方はご一報ください

麒麟と上元夫人

覆屋の背面は置き場になっていて
立ち入り禁止だったので 手を伸ばして撮影

鹿島神社旧本殿

亀がいて

亀

竜宮城と乙姫様が…

乙姫様

遠目にはお相撲さんが座っているのかと思いましたが
どうやら 浦島太郎の様です

浦島太郎

いや 渡世人の方でしたか

浦島太郎

左面

鹿島神社旧本殿

笙を持った鶴仙人
王子喬だと思います

王子喬

たくみに笙を吹いて 鳳凰の鳴くような音をたてた
と云われます が
乗っているのは白い鶴

鶴仙人王子喬
唐子

左側脇障子には養老の滝 孝子の源丞内げんじょうない

養老の滝

右側脇障子
元正天皇が行幸し 年号を養老と改め 
孝心にめでて孝子を美濃守に任じたと伝わります
ですが 元正天皇は女性です これはどなたでしょう

養老の滝

他にもたくさんの 良い彫り物がありました

頭貫上の龍

頭貫上の龍

木階下きざはしした唐獅子牡丹

木階下の唐獅子

縁下組物間のさい

縁下組物間の犀

鯉が龍に成る途中の姿 化け鯉

化け鯉

アゴの裏を見せて 牙がかわいいですね
珍だと思います

化け鯉

街中の神社ではいつも駐車場に苦労するので、今回は電車とドコモバイクを活用してみました。

docomoバイク

予めアプリでメアドとクレカを登録、電話番号で認証。現地で自転車選んで(予約も可)パスワード貰って乗り出し。東京11区エリアの駅前には大体あるし、エリア内にたくさんあるどこのポートに返しても良くて、この日廻った神社は全部徒歩1〜2分圏内にポートがあったので、とても便利だと感じました。最初のウチは。。。

30分165円。交通系ICカードやドコモ払いも登録すれば使えるみたいです。

刺青師・龍元

063(2020.05.07)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    中々足が向かない地域なので、嬉しいです。
    素晴らしい彫刻、表情や指先の表現が凄い!
    顎の裏は初めて見たような気がします。(笑)
    石造りの随身像も珍しいですね。

    • 道は混んでるし、駐車場は無いし、有っても空いてないし、という感じで近いのに今まで避けて来ましたが、この日は意を決して四社廻りました。疲れました。やっぱり街中はオートバイが最適なんですね。原チャリ欲しいなぁ。。。
      随神像は珍しいですね。実は写真を見るまで気が付かなかったんですよね。人間は見たい物しか見えないって本当ですね。

  2. Shin-Z より:

    私も都内は苦手でなかなか目を背けがちなのですが、素晴らしい神社がけっこうあるんですね!詳しいことは知りませんが空襲や大震災の被害からは免れたのでしょうか?そう考えると余計に有難い気がします。

    onijiiさんへのレスに書いてあることは私もよくあります。
    写真を見て初めてこんなのもあったんだと気付くことが。
    見逃しが無いように気を付けているつもりなんですが、やはり相変わらず見逃しは無くなりません(;´▽`A“

    • 今回は品川、太田、目黒で4社廻りました。どこも素晴らしかったですよ。

      都内は神奈川寄り、千葉・埼玉寄りに焼け残った神社がありますね。やはり都心部は空襲で焼かれてしまったのでしょう。そう言えば関東大震災も有ったんですね。そう考えると尚更感慨深い物が有りますね。

      見逃しは仕方ないですね。集中力も続かないですから、何回も廻りを廻ってあらゆる角度から撮ったつもりで撮り忘れも有りますね。

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