令和五年九月上旬 何処かの神社に参拝しました。
![神社鳥居](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5199-1.jpeg)
ここのお目当ては境内社。社号不明です。
![稲荷神社?](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5195-1.jpeg)
この日は雨降りだったので 覆屋内は非常に暗いです。
![稲荷神社?御本殿](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5187-1.jpeg)
唐破風下の龍。
![唐破風下の龍](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4914-1.jpg)
向拝中備の龍も見事。
![向拝中備の龍](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4913-1.jpg)
立派な御本殿です。なんと 腰羽目が胴羽目と同じ位の大きさ!
![稲荷神社?御本殿](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5182-1.jpeg)
胴羽目は「応神天皇誕生」。彫りが深く 素晴らしい造形です。
![応神天皇誕生](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5158-1.jpeg)
誉田別命を抱くおじいちゃん顔の 武内宿禰 がなんとも言えません。
![誉田別命を抱く武内宿禰](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4836-1.jpg)
神功皇后です。
![神功皇后](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4837-1.jpg)
脇障子は宝鑰を咥えた狐。浜床下も狐だったので ここは稲荷神社なのかなと思いますが はっきりした事は分かりません。
![狐](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5159-1.jpeg)
腰羽目は「黄石公と張良」です。大きさもさる事ながら 内容についても胴羽目に負けない充実した物となっています。
![黄石公と張良](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5192-1.jpeg)
「試練に耐えたお前は見どころがある 太公望の兵法書をやろう」
![黄石公](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4871-1.jpg)
拝謝して兵法書を受け取る張良。のちに劉邦の軍師になります。
![張良](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5177-1.jpeg)
腰羽目と浜床の間(この部分の名称が分かりません)には鯉の滝降り。
![鯉の滝下り](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5178-1.jpeg)
海老虹梁には可愛らしい亀の彫り物。
![海老虹梁の亀](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4833-1.jpg)
背面はさらにスゴい!
![須佐之男命八岐大蛇退治](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5141-1.jpeg)
「須佐之男命八岐大蛇退治」。彫師などの情報は全くありませんが 超一流の工匠の作品である事は間違いなし。
![須佐之男命八岐大蛇退治](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5152-1.jpeg)
スサノオが
「お前たちはなぜ泣いているのか」
と尋ねると老夫は
「私の娘は八人いましたが、身一つに頭が八つ 尾が八つあるヤマタノオロチが毎年一人ずつ食べ 今日は最後の娘が食べられてしまうのです」
と答えた。
![須佐之男命と櫛名田比売](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5172-1.jpeg)
背面にも胴羽目に負けない内容・大きさの腰羽目があります。
![稲荷神社?御本殿](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5143-1.jpeg)
「司馬温公甕割」。水が満たされた瓶に落ちた友を助けるため 石で躊躇なく高価な瓶を叩き割った司馬光の少年時代の逸話です。「温公 之を見て直に石を取り甕を割り 水を出して児を救ひ 器は軽し人命は重しといいたり」(『画題辞典』斎藤隆三)
![司馬温公甕割](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5156-1.jpeg)
左面です。
![稲荷神社?御本殿](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5185-1.jpeg)
胴羽目は「牛若丸兵法書を授かる」。
![牛若丸鞍馬天狗より兵法を授かる](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5193-1.jpeg)
「牛若丸は源義経の小名なり 日夜山に入りて武技を習ふ 世に僧正坊なる天狗に導かれて武技を励み、兵法を授かると伝ふ」(『画題辞典』斎藤隆三)
![鞍馬山僧正坊](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4880-1.jpg)
神妙な面持ちの牛若丸。その後ろには烏天狗がいます。
![牛若丸と烏天狗](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4882-1.jpg)
腰羽目は「韓信の股くぐり」。
![韓信の股くぐり](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5162-1.jpeg)
「あるとき気のあらい肉屋が韓信をからかって『その長剣でおれを刺してみろ、刺せなきゃおれの股をくぐれ」と衆人の前でおどしあげた。
![街のチンピラ](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4892-1.jpg)
このとき韓信はおとなしく這って股をくぐった。
![韓信](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4904-1.jpg)
市中のひとびとは韓信を臆病者だといって蔑んだが、後年、韓信が名将の名をほしいままにしてから、ひとびとはこれをかれの大勇の証拠だというふうに美談にした〜 」(『項羽と劉邦』司馬遼太郎)
![見物人](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5166-1.jpeg)
浜床と腰羽目の間。鯉の滝登りです。
![鯉の滝登り](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5179-1.jpeg)
脇障子は狐の親子。
![狐](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5161-1.jpeg)
素晴らしい御本殿でした。
![稲荷神社?御本殿](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5186-1.jpeg)
鳥居前には車数台おけるスペースがありますが 私は少し手前の神社専用の駐車場に停めました。
![発砲注意](https://ryugendo.tokyo/wp-content/uploads/2023/09/IMG_5139-1.jpeg)
「発砲注意」って。。。「熊注意」は熊が出るから注意しろ 「落石注意」は石が落ちて来るから注意しろって事だから「発砲注意」は発砲があるから注意しろって事なのか。。。
ライフルの弾は2〜3km飛ぶから 水平より上に向けて撃っちゃいけないらしいけど 毎年流れ弾や誤射で死ぬ人がいるらしい。。。
熊も怖いが 発砲はもっと怖いっす。
刺青師・龍元
093(2023.09.29)
コメント
こちらの神社、以前はGoogleMapに記載がりましたが、今は削除されちゃっていますよね?
おはよう御座います 錺さん、
ああ これは削除されちゃってんですね。私はグーグルマップにピンを置いていますが、この神社、今は名前だけで内容は何も表示されません。バグだと思っていました。
龍元さん、こんにちは。
雨の日の参拝、お疲れ様でした。
雨でも行ってしまうとは相変わらず重症のようですね(笑)
こちらの神社は本当に素晴らしくて感動もんですよね!
題材が有名なものばかりというのも嬉しいところでした。
背面のオロチだけ明らかに作風が違うと感じたのですが、
これだけ少し新しそうにも見えるので不思議に思いました。
ところでこちらの神社、横瀬町の宇根八坂神社と構成が似ていると思いませんか?あちらは弘化三年の建立らしいですが、おそらく関わった方々が同じなのではないかと思っています。
Shin-Zさん こんにちは
そうなんですか。実はこの後寄ろうと思っていたのですが、疲れていたのでパスして猿田彦神社に参拝して帰りました。
今猿田彦神社について書いていますが、猿田彦神社の牛若丸と天狗の彫り物もそっくりですね。