令和四年八月下旬 群馬県高崎市の椿名神社に参拝しました
明和三年(1766)現本殿造営
嘉永三年(1850)現拝殿造営
御祭神 元湯彦命 埴山姫神
明治の初め頃まで「戸春名社」と呼ばれていたそうです
拝殿向拝中備は須佐之男命の八岐大蛇退治
毎年 一人づつ娘を飲み込んでいる八つ頭の大蛇がいて 明日は八番目の娘が飲み込まれる日だった
須佐之男命が酒を八つの瓶に満たして待っていると 八岐大蛇がやって来て酒に頭を突っ込んで飲み干して泥酔してしまった
その隙に須佐之男命は大蛇を十拳剣で切り刻んで退治する」という話ですが 大蛇は一つ頭の龍で表される事がほとんどです
この日は薄曇りのため 内部は非常に暗いです
天井絵がありました
裏へ廻ります
御本殿右面
立派な御本殿がありました
胴羽目は最近お馴染みの 弁財天と吉祥天の双六とそれを観戦する毘沙門天
弁財天と吉祥店の双六は 最近では前橋市の珊瑚寺地蔵堂や渋川市の津久田赤城神社↓で見かけました
頭に鉄棒の様な鳥居の様な物があるので こちらが弁財天かも
元々は綺麗な彩色だった様です
物言いたげな毘沙門天
毘沙門天に踏みつけられていた筈の天邪鬼が立ち上がっています
脇障子は滝の様なものがあるので 李白観瀑だと思います
御本殿背面
胴羽目は 布袋の袋・恵比寿の釣竿・大黒の米俵で遊ぶ唐子たち
米俵を軽々と持ち上げる唐子 すごい力持ちです
寂れてしまっていますが 彫刻自体は一級品
かなり細かい模様が描かれていた様です
お色直しをすれば凄く綺麗になりそうですが そんな余裕は…無いですよね
御本殿左面
布袋や恵比寿大黒は荷物を放ったらかして何をしてるのかと言うと 左面の胴羽目で囲碁に夢中になっていました
「あちゃ〜 そう来たか!」
「待ったは無しですぞ」
これもほぼ同じ構図で津久田赤城神社にありましたね
脇障子は仙人です
童子が抱えている瓢箪の様な物には足がある様に見えるので これが蝦蟇だとするとこの仙人は蝦蟇仙人の劉海蟾でしょう
妻沼の聖天堂みたいに管理する団体があって 参拝する人が沢山いて 寄付を集めて 運動して文化財として認めて貰えれば 綺麗にできるんでしょうが。。。
これがこのまま朽ちて行くとしたら 惜しい事です
刺青師・龍元
115(2022.09.10)
コメント
onijiiです。
素晴らしいですねえ。
一級品だと思います。
行きたい寺社リストに追加しました。
こんな素晴らしい芸術品が人知れず殆ど放置されているなんて勿体無いですね。と言っても、どこもかしこも日光東照宮や妻沼聖天堂みたいに賑わっちゃうのも嫌ですけどね。
寂れた彩色も私は好きです。