令和三年新年巡礼の旅、六社目は茨城県つくば市の初酉神社です。
台座の外してあるブランコが物悲しいです。
御本殿。
向拝には整形手術失敗の龍。
反対側から見ると獲物を狙う狼の様なシャープな顔立ちでした。浮き彫りは見る角度で印象が随分変わります。
木鼻は獅子。右側は阿形。
口を完全に閉じてはいませんが、吽形。向拝柱の上部には布が掛かっている様な意匠が彫られていて洒落ています。
海老虹梁。これは孔雀でしょうか。尾っぽが山鵲っぽいですが。
左側の海老虹梁。これは桐に鳳凰で間違いなしですね。
扉上斗栱間には鷹と梟がありました。
右面。
胴羽目は西王母です。
斗栱間には唐子。右側の唐子は流しそうめんでもやってるのかと思いましたが、よく見ると足で杵をついて精米をしているみたいな感じです。
脇障子は唐獅子牡丹。
桁隠しには蕪の彫り物がありました。
背面に回ります。
胴羽目は林和靖の梅妻鶴子。
斗栱間には鹿です。
右面へ回ります。
脇障子は竹林の虎。神社では獅子と虎が対になる事が良くある様です。刺青ではこの組み合わせは不可です。両肩に入れた場合、獅子には獅子のみ、虎には虎、もしくは龍です。この組み合わせ以外は有り得ません。
胴羽目は尾長鶏と、その足元にいる鳥は何でしょうか。雌鶏かな。
斗栱間には恵比寿と大黒がありました。本当に楽しそうです。
こちらも桁隠しに蕪。
顔料が良く乗りそうな、あっさり目の彫り物でした。
刺青師・龍元
006(2021.01.14)
コメント
ここも勤務先から近いです。
整形手術失敗には口元が緩みました。(笑)
楽しい雰囲気が出ている彫物ですね!
彫り師の思いが伝わってくるようです!!
神社の彫刻は多種多様で面白いですね!!!
近くに良い神社が沢山あると良いですね。
蕪の彫り物がここの一押しです。
神社の彫り物としてはこれ位の力加減が良いかもしれませんね。小林源太郎とか雲蝶とかはすごく芸術的ですが、力入り過ぎという感じで神様より存在感ありますから。