写真を撮る許可を貰って内陣に入ると 素晴らしい彫り物が所狭しと飾られていました
まず左右の欄間から行きます 窓際に見えるのは前回紹介した軒下の欄間です
唐獅子牡丹
左側の手前から
唐獅子牡丹ですね
獅子の子落とし
右側の1番手前
ピンボケになってしまいました 中は薄暗いです
獅子の子育て
十二神将
奥の壁 須弥壇の両脇にも欄間がありました
2枚の欄間に6人づつ 計12人いるので十二神将だと思います
十二神将とは 御本尊の薬師如来と薬師経を信仰する者を守護するとされる十二尊の仏尊の事です
跋折羅とか迷企羅とか一人ひとりにカッコいい名前があり 薬師如来の十二の大願に応じて 昼夜の十二の時 十二の月 または十二の方角を守るとされます
十二支にも対応していて これは頭に亥と戌の面を付けているので 宮毘羅大将と跋折羅大将
未は安底羅大将で 卯は摩虎羅大将です 諸説あります
って さも知っているかの様に書いてますが たった今 Wikipedia で調べました
昔 十二神将を彫りたいと思って 調べて下絵を作ったりした事がありますが 12人も彫るのは大変だし あまりにマイナーだからか 彫りたいというお客さんは未だ現れていません まだ募集中です
須弥壇
立派な須弥壇です 側面に彫り物がありました
写真で見る限り 4人います 暗かったし さすがに須弥壇の脇には近づけなかったので 肉眼ではよく見えませんでした
こちらには6人いるので もしかしたら あと2人隠れてしまっていて これも2枚で十二神将なのかも知れません
写真は遠くから望遠レンズで撮って パソコンで明るさを補正しています
阿羅漢
奥の壁の両窓側にも欄間があり こちらは羅漢さまです
左側の欄間は 椀から龍を呼び出す羅漢さま
右側の欄間
羅漢さまが 鳥を呼び寄せている様です が この鳥が少し変です
人間の手足が生えている様に見えます 頭に頭襟を被っているので 烏天狗の類? 迦楼羅王?
何にしても 何か説話があるのでしょう
妻飾りの彫刻
彫刻を充分堪能して 帰ろうとしましたが お寺の横の坂道からフと御本堂の屋根を見ると そこにも凄い彫刻がありました
平埜惣吉作の軒下欄間に作風が似ている気がします
こんな感じで 彫り物が至る所に満載の御本堂でした
他にも手挟みや持ち送り 斗挾間や木鼻の彫り物があり 素晴らしい物ばかりでした
何より内陣に入れて貰えたのは嬉しかったです いつも入れるのかは分かりませんが 行ったら必ず事務所で確認してみて下さい ぜひ近くで観る事をお勧めします
刺青師・龍元
077-03(2022.06.09)
コメント
onijiiです。
内陣に入られたのですね。
獅子の艶と陰影にゾクッときます。
アップした顔や指先が素晴らしい。
目を懲らしてしまいました。
ありがとうございます。
まさに眼福ですね。
中は暗いので写真ブレまくってしまって三脚が欲しかったですが、流石にそれは出来なかったので、床に置いて撮りました。人が見たらきっと「あの人は畳に這いつくばって何をやっているのだろう?」と思ったでしょう。