松竹と紅葉 [八坂神社] 茨城県

繋虹梁の龍 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和三年新年巡礼の旅、七社目は茨城県つくば市の八坂神社に参拝しました。

八坂神社鳥居

慶安四年(1651)本殿建立
享保十年(1725)再建
御祭神 須佐之男命すさのおのみこと

八坂神社

裏へまわるとナント!覆屋の上の方まで隙間なく板が張ってあります。

八坂神社

でも全面板張りは右面だけで、背面・左面の板張りは頭の上の高さまででした。ああ、良かった。

八坂神社御本殿

胴羽目は竹の様です。

竹

脇障子のこれは西王母でしょうか。

西王母

大分傷んでいる様です。

西王母

向拝中備には龍。

向拝の龍

左側から見た龍。

向拝の龍

向拝柱には精緻な地紋彫り。

八坂神社御本殿

前方から見た時には海老虹梁が無いんだなぁ、なんて思っていたのですが、珍しい事にここは海老虹梁ではなく、繋虹梁で向拝斗栱の上から繋いであります。加工が楽なのかなぁ。

繋虹梁の龍

身舎の斗栱間には虎と犀の彫り物。

八坂神社御本殿左面

胴羽目は扇子の形で紅葉。彫った部分が周囲から浮き出てるタイプではなく、ただ、図柄を彫っただけ。かなり手間を省いていますね。彫りも浅いです。

紅葉

比べると脇障子の方はしっかりと彫り込んであります。巻物を広げているこちらのお二人はどなたでしょうか。

八坂神社御本殿左側脇障子

巻物には鳳凰が彫ってあります。

巻物

背面胴羽目は松の木。胴羽目三面で松竹に紅葉ですね。松竹梅はよく目にしますが、松竹に紅葉も割と見られる意匠です。

松

墨書がいくつかありましたが、どれも滲んだり擦れたりしていて読めませんでした。↓これは筑波郡だけ読み取れます。

墨書

刺青師・龍元

007(2021.01.15)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    勤務先にどんどん近づいてきました。(笑)
    寺社巡りを始めたばかりの頃行きました。
    胴羽目や脇障子などの名称も分からず、
    ただ彫刻があるだけで凄いなあと・・・。
    あらためて見ると、それほどでもなかった
    ようですね。(笑)

    • 龍元 より:

      近づいてるのですね。
      この日はここら辺をウロウロしていましたよ。
      彫り物の宝庫ですね‼︎
      羨ましい限りです。

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