令和六年八月上旬 群馬県沼田市の愛宕神社に参拝しました。
立派な御本殿ですが 彫刻はありません。
ここのお目当ては 社号不明の境内社。
程よい大きさの御本殿が鎮座していました。
脇障子に彫り物は無く 向拝中備はごく普通の蟇股。
胴羽目彫刻がありました。
これは玉手箱と釣り竿を持っているので 浦島太郎でしょう。
覆屋背面には窓が無いので斜めから。
鶴に乗った人なので鶴仙人かと思いましたが。。。烏帽子を被っているので これは飛騨内匠かも知れません。
内匠が木を彫って鶴を作ると 木鶴は空高く舞い 内匠はその木鶴に跨って唐を目指して西へ向かったと伝わります。
飛騨内匠は 木鶴大明神とも呼ばれる木工の神様。鑿と木槌を持っている事が多い様ですが この人は何も持っていません。
左面。
胴羽目は岩を抱えた人物。これは何でしょう? 群馬の胴羽目探知機と呼ばれる方のブログのコメント欄でこの人物について書いている方がいました。(←よくご教示くださる一魁斎さんです)
『高島の大井子は田を多く持っていたが 村人たちと水を巡って争いになり 大井子の田には水が引かれない様になった。
大井子は大きな岩を水口に置いて 他人の田へ流れていた水を自分の田だけに流れるようにした。
石を退かそうとすれば 村人100人の力をもってしても難しく その様なことをすれば 田は踏み荒らされてしまう。村人たちは 皆の田に水が行き渡る様に 大井子に頼んで 石を退かしてもらった』
という話。
色々な伝説があるものです。
刺青師・龍元
076(2024.09.12)
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