立川流宮大工が建立したと伝わる [石尊神社] 山梨県

通玄先生 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和五年一月下旬 山梨県北杜市の石尊神社に参拝しました。

石尊神社鳥居

緩やかな石段を進むと二の鳥居(だったかな?)がありました。

石尊神社鳥居

そこから先は結構急な石段です。

石尊神社参道石段

上から見た石段です。登っている時に振り返ると怖いので これは帰りの写真。

石尊神社参道石段

応永五年(1398)勧請
御祭神 大山祇命 日本武尊
大工 立川流宮大工と伝わる

石尊神社

拝殿向拝の中備は至極あっさりと 波千鳥。

拝殿向拝中備 波千鳥

拝殿内部も非常にあっさり。

石尊神社拝殿内部

御本殿覆屋の壁には 頭上遥か上に開口部があり 御本殿を目視できません。

石尊神社御本殿覆屋

幣殿脇からスマホを差し込んで 御本殿正面。

石尊神社御本殿

スマホカメラなので画質はイマイチですが 向拝は水引虹梁と中備が一体化したような形で龍。扉脇は竹に鶴ですかね。

石尊神社御本殿向拝

上部開口部には亀甲金網が張られていました。

石尊神社御本殿

現地では気が付かなかったのですが 海老虹梁は龍の丸彫りです。

石尊神社御本殿

胴羽目は通玄先生こと 張果老。

張果老 瓢箪から駒

狂い気味のデッサンが また良い味を出しています。

張果老 通玄先生

離れ気味の目が イッちゃってる感を醸し出しています。

張果老

瓢箪から駒。

瓢箪から駒

背面に彫り物は無しです。

石尊神社御本殿

左面。

石尊神社御本殿

胴羽目は幽体離脱の術を使う李鉄拐りてっかいです。

李鉄拐

頭髪をかなり後ろから持って来てます。

鉄拐先生

魂を飛ばして知人に会いに行っている間に体を焼かれ 仕方なしに近くにあった物乞いの死体に乗り移る事になります(諸説あります)。

李鉄拐

そんな事は知る由もない 鉄拐先生の魂。

分身

蝦蟇仙人と合わせて「蝦蟇鉄拐」として対になる事が多いですが ここでは張果老と合わせてありました。二人とも八仙の一に数えられます。

石尊神社御本殿

だいぶ夕暮れも近づいて来たので この日はこれで帰宅しました。

石尊神社

刺青師・龍元

035(2023.03.27)

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