令和四年七月中旬 栃木県足利市の両社神社に参拝しました
御由緒不詳
主祭神 大己貴神 事代主神
覆屋は四面とも格子になっていて 鑑賞しやすいです
立派な御本殿が鎮座していました
向拝中備の龍
右面です
胴羽目は 西王母と従者 上部には山鵲がいます
西遊記では 天界一の貴婦人です
不老不死の仙桃を持つ従者
脇障子は失われてしまったのか 元々無いのか
背面です
胴羽目は 新田義貞の稲村ヶ崎
新田義貞は 元弘の乱(1331-33)で鎌倉討伐軍に参加
義貞の軍は 幕府軍の鉄壁の守りの中 稲村ヶ崎の海を徒歩で突破します
「太平記」には 義貞が黄金作りの太刀を稲村ヶ崎の海に投じた所 龍神が呼応して潮が引く「奇蹟」が起こったと書かれています
左面です
こちらの胴羽目は 龍の口を針(太い!)でつつく馬師皇
馬師皇は馬の医者ですが その名声が天にまで届き 龍が診て貰いに来たと云います
「この龍は病気で 私が治せると知ってやってきたのだ」
馬師皇が龍の唇の下に針を刺し 甘草湯を飲ませると 龍は忽ちにして愈えたそうです
重点のみを押さえたシンプルな御本殿でしたが 彫り物は非常に見応えのある 良い出来でした
刺青師・龍元
097(2022.08.02)
コメント
onijiiです。
こちら方面を回ったのは2年以上前です。
力神探しが主だったので、胴羽目は有無
しか確認してませんでした。
あらためて見ると、見事な彫物ですね。
針の太さは釣り合ってますね。(笑)
良い神社は参拝の度に新しい発見がありますね。
針の太さは、そうですね、龍にはこれ位でないと刺さらないかも知れませんね。象なんかも皮膚が厚くて普通の注射針は刺さらないと云いますね。