宿稲荷神社

宿稲荷神社社殿 神社仏閣
宿稲荷神社社殿
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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6月吉日群馬県榛東村の宿稲荷神社を訪ねました。

宿稲荷神社鳥居
宿稲荷神社鳥居

由緒

創建年不明 藤原貞業(誰?)が京都伏見から勧請したと伝えられる(榛東村サイトより)。
文久(1861〜4)〜元治(1864〜5)の頃に社殿再建(案内板より)。
彫師 三代石原常八一門

御祭神 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)

宿稲荷神社社殿
宿稲荷神社社殿

拝殿

宿稲荷神社社殿

向拝

唐破風縣魚には 応龍

唐破風縣魚

稲荷神社らしく唐破風下には狐。

唐破風下

向拝虹梁上には 須佐之男命の大蛇退治

向拝虹梁上

虹梁木鼻には 獅子

虹梁木鼻

常八の 獅子 は凛々しいですね。

虹梁木鼻

手挟みには松に鷹。今、鷹をやっているお客さんがいるので、注目しています。

手挟み

脇障子

右側脇障子には 獅子の子落とし。

脇障子

左側の脇障子は滝に打たれる 獅子

脇障子
脇障子

う〜ん、おみくじの自販機がな〜。小さな自販機を無防備に置いておけるのは日本の治安の良さの表れですけどね。

宿稲荷神社社殿
宿稲荷神社社殿

本殿

本殿
本殿

本殿西面

本殿西面

養老の滝。

本殿西面胴羽目
本殿西面胴羽目

ここにも狐

本殿脇障子
本殿脇障子

本殿背面

本殿背面

胴羽目は 小鍛冶

本殿背面胴羽目
本殿背面胴羽目

ところがこれは案内板によると金山彦神と石疑姥命が三種の神器を作っている場面との事。う〜ん、これは 三条宗近 でしょう 。 おまけに白虎っって。。。白狐でしょうが‼︎ どこに虎がいるのだ?ワープロ(死語)の変換ミスか、書いた人の脳内変換ミスか。おまけに英語の説明文、石原常造が Tsuneezo ツネエゾ ってなってますよ。ちゃんと見直しぐらいしましょうよ。

猿田彦 

本殿脇障子
本殿脇障子

天宇受売命

本殿脇障子
本殿脇障子

本殿東面

本殿東面
本殿東面

脇障子にはキツネ

本殿脇障子
本殿脇障子

胴羽目は高砂の尉と姥。

本殿東面胴羽目
本殿東面胴羽目

本殿海老虹梁と向拝柱

胴羽目・脇障子の彫り物も素晴らしかったのですが、この神社で一番特筆すべき彫り物は何と言っても海老虹梁と向拝柱の です。

本殿海老虹梁

私が神社彫り物巡りを始めたのは、刺青の勉強の為に の彫り物を見て廻ったのがきっかけだという事は以前書きましたが、ここに来て、一つの解答を見付けた様な気がします。

本殿虹梁柱
本殿虹梁柱
本殿海老虹梁
本殿海老虹梁

の頭が上にあれば昇り、下にあれば降りって皆んな言うだろ、でも本当は違うんだ、大事なのは頭の向き、目線なんだよ」修行時代、刺青の師匠に言われた事が、この を見れば理解できます。この龍は昇り です。

本殿虹梁柱
昇り龍

また再訪したいと思います。

再訪しました↓

刺青師・龍元

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