山の上にある [高勝寺三重塔] 栃木県

高勝寺三重塔羽目板 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年九月吉日、栃木県栃木市の高勝寺に参拝しました。

高勝寺山門

ここのお目当ては三重塔。寛延四年(1751)の建立です。各面に二枚ずつ羽目板彫刻がありました。

高勝寺三重塔

画題は分かりません。この日に参拝した篠塚稲荷神社でもこれと同じ構図の彫り物があったので、元になる絵があるのでしょう。

高勝寺三重塔羽目板

〜追記(2023.02.06)絵本寶鑑一巻第七に韓退之孟東野という頁がありました。

韓退之かんたいし孟東野もうとうやは共に詩人で年齢が離れていましたが、親しく交わったので世間からは同性愛と噂されました。

韓退之孟東野
絵本寶鑑一巻第七に韓退之孟東野

この事から男性同士で肉体関係を持つ事、または男の同性愛の事を「韓雲孟龍」と言う様になったそうです。

韓雲孟龍
絵本寶鑑一巻第七に韓退之孟東野

これが何故お寺にあるのか。昔は男色が今より受け入れられていたという事があるのかも知れません。追記終わり〜

↓黄石公と張良。靴を拾って兵法書を授かる話。

黄石公と張良

↓画題は分かりません。どこかで見た事がある様な。。。

高勝寺三重塔羽目板

↓流浪の吟遊詩人、李白。

李白観瀑

↓菊と酒といえば菊慈童ですが。。。それにしてはお年を召されていらっしゃるご様子。どなたでしょうか。

高勝寺三重塔羽目板

↓許由と巣父。皇帝に位を譲ろうと言われ、「耳が穢れた」と川へ耳を洗いに行った許由。それを聞いて「穢れた耳を洗った水を牛に飲ませる訳にはいかん」と帰って行く巣父。どちらがより偏屈でしょうか。

許由巣父

↓老齢の親を養うために、口減らしに山で自分たちの赤ん坊を埋めるための穴を掘ったらお宝ザックザク、の郭巨。

郭巨

病気の父の身代わりになりたいと北斗七星に祈る、庾黔婁ゆけんろう

庾黔婁

他には蟇股に十二支の彫り物がありました。

本堂に参拝した時には読経が行われていて、私は鰐口を控えめに突いたのですが、次の人はこれでもかと言わんばかりに突いていました。色々な人がいます。

刺青師・龍元

226(2020.10.15)

コメント

  1. より:

    ほんと、いろんな人がいますね、あきれちゃう反面そういう人からも学ぶ事は有りますね『ああなってはいけない』と。彫刻の写真を撮っているとたまぁ~に参拝者の方と遭遇しますが、参拝者の方が手を合わせている間は写真は撮らないと決めています。

    • 龍元 より:

      反面教師ですね!

      私も他の方が参拝している間は向拝の近くには寄りません。私がされたら気になりますからね。混雑している神社は遠くから望遠で撮るか、拝殿は諦めるかしてます。

  2. onijii より:

    onijiiです。
    三重塔の彫り物は珍しいですね。
    自分もしっかり写真撮りました。
    十二支リストに追加しておきます。(笑)

    どこに何があるか?のデータベースを
    作るのが主目的みたいになってきました。
    困ったもんです。(笑)

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