令和三年六月、埼玉県深谷市の玉津島神社に参拝しました。
創建年不詳 御祭神 衣通姫命
拝殿は至ってシンプルな造りです。
拝殿正面から中を覗くと、奥には見事な御本殿があります。あ、木階・回廊に上る時には私は必ず靴を脱いでますよ。土足で上がっている人を結構見かけますけどね。
左側脇障子は巣父。元々は彩色だったようですが、今はすっかり剥落して白い胡粉のみ残っています。
扉脇板には梅鶴。
扉には牡丹、その下には波に紅葉です。
右脇障子は巣父と対になる許由。中国古代の伝説上の変人で、尭帝が位を譲ろうと言うと「耳が穢れた」と言って川で耳を洗った人物。
反対側の巣父は、牛に水を飲ませに川へ行ったが「穢れた耳を洗った水を牛に飲ませる訳にはいかない」と言って引き返した変人。
牛が可愛そうです。実際にすぐ目の前でやられたら、私は飲む気がしないけど牛には飲ませると思う。ここが変人と凡人の違いですね。
裏へ廻ります。ガラスの入った小さな窓には横向きの格子がはまっています。
さらにその下には庇が懸けてあって石垣に上る事が出来ません。意の如く扱うのはちょっと難しい如意棒を使って撮影。
あれ?なんで真っ黒なんだ?カメラの調子がおかしいのか?と設定を変えて色々試してしまいましたが、何のことは無い、単に胴羽目欠損。何しろ目視出来なかったもので。
御本殿背面。
隠者らしき三人の老人が巻物を広げて何やら思案中。
左側に廻ります。
こちらにも隠者が二人。胴羽目三面で2人+3人+2人=7人、竹林の七賢なのだと思います。
胴羽目の下に置いてあった犀の彫り物は三角形なので、元々は妻飾りにあったのかなと思いますが、現場では気が付かなかったので、未確認です。力神の有無を確認する為に、一応妻飾り辺りをチェックはしてる筈ですが、記憶にありません。
子供の頃、霞を食べて生きる仙人に憧れた事があり、独り山ごもりする研究をした事があります。
刺青師・龍元
089(2021.07.26)
コメント
onijiiです。
劣化した感触がたまらないですね!
歴史を感じます!!
深谷市方面は胴羽目の宝庫と言うか、
密集地域のようですね!
まだ行ったことがありませんが、
とても楽しみにしている地域です。
遠いので、ピンポイントで回る
つもりです。
ワクワクしてしまいます。(笑)
力神は頭の片隅に置いていただく
だけで、ありがたいです。(笑)
深谷市は彫刻密集地域ですが、観賞し辛い所が多いですね。完全密閉の所も多い様です。
記憶が薄れないウチにとは思っているんですが、最近は中々ブログを書けなくて写真が溜まってしまってます。一月以上経つと思い出すのに苦労しますね。。。